学童の学力低下

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日本の学習到達度レベル 学力低下度合い
 2003年に実施した経済協力機構(OECD)の調査結果によると、2000年の調査と比べて、数学では1位から6位、読解力では8位から14位に後退している。調査対象者は41カ国の15歳生徒でおよそ28万人である。数学での順位ではトップは香港、次いでフィンランド、韓国であり、読解力ではトップがフィンランド、以下韓国、カナダという。


 読解力のテストは文章や図表を理解して、考える能力をテストするため分析力や創造力を要するもので、偏差値を狙った現在の日本での丸暗記では対処できないことを示している。同時に行ったアンケートでも、数学の授業とか内容に対する楽しみや興味についてはすべての項目で、平均以下の回答となっている。

 この結果を見て、教育再生会議では勉強時間を長くして詰め込み教育を助長する方向が示されているが、少し教育の目指すべき方向が違うように思う。偏差値重視の詰め込み型授業では、生徒の学習意欲を無くすだけではなくて、生徒が自発的にものを考える力を奪い、構想力を育成したり、データから将来を予測したり、人間の痛みを理解する感性を育てることにはならないことを危惧する。