2009-10-01から1ヶ月間の記事一覧
21世紀の産業革命 歴史で習う産業革命は、18世紀中期に英国で開発された蒸気機関による動力革命であったが、現在の産業革命は化石燃料を使う動力から、電池が支配する化学反応が生み出すエネルギーへの転換である。20世紀の初頭にも、自動車の動力源として…
参議院補欠選挙で圧勝 新政権発足後、初の国政選挙となった参院神奈川、静岡両補選ではそれぞれ民主党が大差で自民党候補を破った。政権発足後の1ヶ月間での政治姿勢は評価されたことになる。これで、参議院の民主党会派での過半数まではあと1人となった。恐…
臨時国会開幕 本日26日に臨時国会が召集される。会期は11月30日までの36日間とすることが議院運営委員会で決められた。首相の所信表明演説に対する各党代表質問は28と29両日に実施される。毎年決まっている通常国会や、総選挙のあとに必ず開かれる特別国会と…
東京スカイツリー 塔の話 集約電波塔として東京タワーが港区芝公園に完成したのは1958年(昭和33年)12月だった。それから50年にわたり、東京の観光名所となっていたが、この間、都心部に建てられている超高層ビルの増加に伴い高さ333メートルでは電波障害が…
郵政に亡霊が 小泉改革の最後の砦であった「カメラは出てくれ」と辞任会見で叫んだ人が陥落したと思ったら、今度は過去官僚の亡霊の登場だ。官から民へと郵政企業は経営をするはずだったが、これでは300兆円を基にして、政府系ファンドを作ることが明白とな…
東アジア共同体の狙い 20世紀末の東欧圏崩壊に伴い、21世紀は市場経済を背景とした科学技術開発、エネルギー資源獲得、食糧の安定供給などにつき、各国が争う戦略的なゲームの時代になってきている。日本にとっては、本年度にはGDPで抜かれる中国との関係を…
オバマのアフガン戦争 アフガニスタンは帝国の墓場と言われている。古代ではアレキサンダー大王はここで死んでいるし、19世紀には英国、20世紀にはソ連がその支配に失敗している。米国は支配ではなくてテロとの戦いというが、イラクでの戦いをまとめて、こち…
税額控除とは 予算の配分ばかり議論となっているが、これから配分すべき財源問題に議論が移っていく。税額控除という制度を導入するというが、これまでとはどこが違い、どのような利点や欠点があるのだろうか考えてみたい。 これまでの制度では、所得から配…
統計の日に思う 昨日10月18日は「統計の日」という。国などが行う統計調査の結果は、国や地方公共団体の行政施策の基礎資料として活用されているほか、産業界をはじめ、様々な分野で利用されている。社会経済の発展に伴い、広範かつ精細な統計を整備すること…
引け際の美学 ノムラ語録まで出して、球界に君臨してきた74歳にもなる老監督の繰り言をテレビで聞いていると、あっぱれという気もしないではないが、日ごろ、野球道や人生を語っていることとは全く裏腹の行動だから、やはり老醜というべきなのであろう。長年…
ゴーゴリの描いた世界との類似性 官僚機構というのはどこの国でも、昔から汚職と腐敗の巣窟であったことには変わりはない。現中国でもこれで苦しんでいる。1835年に描かれたゴーゴリの戯曲「査察官」は上演されるや、評判を呼びみな先を争って劇場に駆け付け…
ハブ空港 現在、確かに日本のハブ空港は韓国の仁川空港のようだ。特に欧米から東京以外の都市に行く場合、大韓航空で仁川を経由した方がコストは安く、時間は短いという。どうしてこのようなことになったかは言うまでもない。成田空港建設の反対運動を押し切…
平和の祭典とは 五輪が平和の祭典などという幻想は捨てたらどうか。昨年の北京五輪が平和の祭典と思う人はいない。あるいは平和に貢献したなどと評価できるものではない。環境を売り物にした東京でも、五輪は環境とは関係ないという意見もあったように、核廃…
国連での日本の地位 日本は戦後一貫して国連中心外交を謳ってきたし、さまざまな分野で日本の真摯な取り組みは一応の評価を受けている。けれども、国際連合が第二次大戦後に発足したときに、ドイツと日本は敵国であったので、国連憲章に未だに、この敵国条項…
中国はどこへ向かうか 建国から60年、天安門事件から20年、最近ではロシアでも北朝鮮でもやらなくなった軍事パレードが北京で華々しく行われた。「新中国60年の発展と進歩は、社会主義のみが中国を救えることを証明した」と国家主席が宣言して、共産党政権下…
オバマ大統領の周辺 オバマ大統領の演説のときにはメディアセンターに100人位いた記者は、次のわが首相のときには30名位になっていた。これからみても初めにシカゴが落選するとは考えられなかった。だからIOC委員の投票行動はプレゼンの良さとか人気とは全く…
フレキシキュリティ EUでは、柔軟性と保障を意味する英語を組み合わせた「フレキシキュリティ」というキーワードで、新たな雇用政策を打ち出している。雇用や解雇を容易にした米国型と高税負担で雇用保障をする北欧型の中間の政策で、デンマークやオランダと…
自民党の立場 「みんなでやろうぜ」と何をするのか不明だが、いささか品のない言葉で総裁となったものの、この人はいつも影の薄い人で、加藤の乱の時の姿しか印象にない。誰からも悪口を聞かない人と、殆どの評論家が言うが、ただ皆にいい顔しているだけであ…
ハト不況の回避策 内閣が補正予算の組み替え作業を急いでいる。総額14兆円から3兆円規模の財源を捻出して、子ども手当などの財源に充てるという。嫌々という官僚相手では作業は遅々として進まず、焦りも見えるが、予算凍結の影響も考えなければならない。政…
補正見直し 前内閣が策定した約14兆円の今年度補正予算の「無駄」の洗い出し作業について、現時点では目標の3兆円を確保できない見通しとなっている。これは当然に予想されたことである。 前例踏襲主義や無謬性主義から、お役所の仕事には間違いはないこ…
五輪騒動の跡始末 「久しぶりに清涼感を味わった」と都知事はコメントしたが、昨年からおよそ300億円も税金を使った五輪誘致活動に対する敗戦の弁としてはいかがなものか。昨年の北京五輪の余韻が冷めやらぬIOC総会であるから、アジアには来ないはずで、当初…
前例踏襲主義と無謬性主義 一度始めた事業は絶対に辞めない、一度もらった基金は絶対に返さないのが役所というところの考えである。公の仕事はすべて前例踏襲主義であり、全く誤りはないという無謬性(むびゅうせい)主義の原則がある。 60年にもわたり自民…
法の下での不平等を認める最高裁 有権者の1票の価値は誰でも同じであることが民主主義の原則であるはずだ。自分の票が他人の票の5分の1の価値しかなかったとしたら、法の下の平等を定めた憲法14条に違反するのは当然と思う。驚いたことに、憲法の番人である…
徳政令よりは景気回復 新政権で郵政と金融担当の亀井大臣の存在感が、その大きくなった顔と共に前面に出ている。警察官僚出身で、その情報力をもって自民党時代でも、さまざまな政局の山場を作ってきた。「義理人情が廃れたら日本は終わり」という浪花節には…