2008-08-01から1ヶ月間の記事一覧

年には勝てない

鉄の女も年には勝てない サッチャー元首相の長女が元首相の記憶力が8年前から急速に衰え「同じことを何度も尋ねるようになった」と述べているという。鉄の女の異名で知られたサッチャーさんといえば、1979年から1990年まで英国首相を務めて、経済的には疲弊…

国際関係の読み方

裏読み国際関係 米国とロシアの緊張が高まってきた。グルジア問題に首を突っ込む米国にロシアが反発、それを支持したシリアはロシア製の兵器を手にして、これでイスラエルまで緊張が高まっているようだ。グルジア問題を契機として、共和党のマケイン大統領候…

中韓関係

中国と韓国の関係 民族にはそれぞれの特質があり、外部の刺激に対して感情をすぐに爆発させる民族から、温和であまり外部のことに対して反応しない民族まである。歴史上のいきさつも絡んでいるので、この種のことは英語で言うところのタッチー(touchy)なこ…

祭りの後で

政治的五輪の終焉の後で 人権抑圧国家が徹底した報道管制のもとで、平和の仮面をつけて実施した1936年のナチスドイツ五輪に関する報道が欧米では目立っている。ユダヤ人迫害に対して、米国を中心として激しいボイコット運動が起きたが、IOCは政治的中立を名…

分散型五輪方式の提案

吹き荒れた旋風 分散型五輪方式の提案 五輪の華は校庭での運動会と同じように、最も原始的なスポーツである駆けっこである。短距離と長距離があるが、北京では駆けっこのすべての種目が地球上の二つの地域で独占された。マラソンは今や1万メートルの延長上と…

プラハの春

1968年8月20日 プラハの春 40年前の1968年8月に、ソ連を中心としたワルシャワ条約機構軍がチェコのプラハに侵攻して、民主化運動であるプラハの春を押しつぶした事件だ。ロシア軍のグルジア侵攻とともに思い出される悲劇である。今回の事件は40年前のものと…

日本の野球

井の中の蛙の悲劇 金メダルと絶叫していた星野ジャパンは4強にはなったが、あえなくメダルを逸した。しかも決勝トーナメントに進出した3強には予選を通して1勝もできない無様な敗戦である。チームは選手村には入らず北京市内の高級ホテルを借り切って、日本…

母屋を取られて

尻尾が犬を振る 永田町ではいま「尻尾が犬を振る」という言葉が囁かれている。何も自分で決められない首相の連立与党内での動きである。選挙目当ての景気対策、海上給与の継続などの審議のための臨時国会開催時期を巡る駆け引きが始まっている。与党の座にし…

国民はやかましい

国民はやかましい NHKの番組で、日本の食の安全について「国民がやかましいので徹底していく」などと発言した農林水産大臣の発言が尾を引いている。日本は中国のように都合の悪い事実を隠しておける社会主義国ではないので、常に消費者からのプレッシャーに…

祭典の裏で

平和という祭典の裏で 新疆ウイグル自治区で州市など地方自治体首長を集めての会議が8月13日に行われた。同区の王楽泉書記は三つの勢力、すなわち「宗教原理主義勢力、民族独立勢力、国際的テロ組織」との戦いを進め、社会の安定を勝ち取るべきとの談話を発…

雇用採用での差別

ハローワークの差別 米国にはピンからキリまで各地にゴルフコースがある。有名なコースでは、年間に要した経費を会員がすべて負担するから、絶対に赤字にはならない。どのコースでも申し込めば受け付けてくれるが、一般の人が手続きをしても永遠にウエイティ…

敗戦記念日

新たな日本の始まり 当然のことながら年々、第二次世界大戦と何らかの形で関わった人々が少なくなっていく。すでに国民の75%が1945年以降の戦後生まれとなっている。管理人は幼少のころ中国東北地方の大連で生まれて何年か過ごしているので、少数派に属して…

東条英機氏の手記

戦争肯定の手記 1941年12月8日にハワイの真珠湾攻撃を仕掛けた時の東条英機首相は、戦局の悪化を受けて1944年7月に辞任した。敗戦直前の1945年8月10日から14日までの間に残された彼の手記が公表されている。 7月26日のポツダム宣言から、日本がこれを受諾す…

平和の祭典

武装兵力に守られた平和の祭典 人種、宗教、政治などによる差別を厳しく戒めている五輪憲章に反して「広範な大衆を動員し、五輪の安全を確保する人民戦争をしなければならない。不穏な兆候は初期段階で発見して除去せよ」との毛沢東時代の人民戦争論にならっ…

五輪雑感

五輪雑感 争いの絶えなかった古代ギリシャで、4年に一度は喧嘩を止めて、その代りに運動競技で仲良くしようというのが五輪精神であったはずだ。建前は現在でもそのまま受け継がれている。開催国にとって何か不都合な問題が起こると、必ず五輪は政治や経済と…

核と拉致

テロ支援国家指定解除延期 本日はブッシュ大統領が宣言した指定解除の日であるが、日本側の「核の検証体制が整っていない。11日はないと理解していいか」と確認したのに対し、米国のライス長官は「そう理解してもらってよい」と述べ、11日中の解除はないと明…

政治家の豹変

政治家の節操 カノッサの屈辱 チベット問題では強い調子で中国を批判して、五輪開会式には出席しないと言っていたフランス大統領はぬけぬけと開幕式のスタンドに顔を見せていた。背景には中国の政治的な影響力の強まりやフランスとの巨額な商取引があり、中…

五輪の陰で

南オセチア自治州での戦闘 北京での五輪開幕式に合わせて、ロシア軍とグルジア軍がグルジアの南オセチア自治州で戦闘を始めた。2004年にグルジアで親欧米政権が誕生して以来、ロシアとの関係が悪化していた。南オセチア自治州はもともと親ロシア地域であり、…

長崎原爆

教科書の記述 管理人の二人の息子は米国の中高を卒業している。アメリカに赴任した当初は、彼らの勉強を見なければならなかった。普通はアメリカの学校では、教科書は教室のロッカーに置いて帰宅するのであるが、時々、重い教科書を家に持ってこさせた。当然…

北京2008年8月8日PM8時8分8秒

北京オリンピック 数字の8は日本では、その字体「八」から末広がりを表しているので、縁起のいい数という。中国でも発展、発財、発揮、発進などで表わされるように、力強く成長していくシンボルとなっている。この日に婚姻の届けを出す人が登記所に殺到する…

目線は中国へ

誰のための安心実現か いわく「国民の目線」とか「安心実現」とか、口から出まかせの言葉が早くも馬脚を現した。心にもないことを政治家は迂闊に口にしてはいけない。餃子中毒の中国での事件をサミット前に、中国側から知らされていたのに、政府はこれを伏せ…

ナチス発言の波紋

新幹事長の舌禍 選挙対策として担ぎだされ、本人もそろそろ権力の臭いを嗅ぎつけて自民党の幹事長に座ったが、早くも舌があらぬ方向へ曲がってしまった。参院議長との会談で「ドイツはナチスに、一度やらせてみよう、ということで政権を与えてしまった」と述…

米国の空売り効果

空売り水準 short sell 米国株式市場で空売りが記録的に上昇していたが、米証券取引委員会(SEC)が金融大手を対象とした空売り規制を導入した。1か月という時限措置であるが、思いのほか効果が出ているので、規制対象を全銘柄に拡大する方針という。 空売り…

WTO交渉決裂

WTO交渉の決裂 ジュネーブで1週間も、日本から参加した農林水産と経済産業の二人の大臣は何をしていたのであろうか。米国と中国などの新興国との間で、いつものように双方の顔色をうかがい、どちらに立てば日本は良いかとうろうろしていたようだ。それもその…

安心実現内閣

どうにもならない内閣 江戸時代に政(まつりごと)に必要なものは、よく切れるアタマとよく切れるカタナと言われていた。現代ではアタマは参謀役、カタナは補佐役となろう。改造人事で出そろった顔を見ても、どこを探してもアタマもカタナも見あたらない。こ…

日銀の音なしの構え

日銀は何を考えている 食料品やガソリンの価格が二桁のパーセントで上昇している。6月の消費者物価指数は10年ぶりに1.9%になり、インフレ懸念が出て来ている。日本銀行は通貨の番人として、物価の安定が最重要課題としているはずだ。入るものは増えずに出る…

内閣改造

自公か公自か サミットでの成果もないまま、首相のレームダック状態が続いている。「これではならじ」とばかりに、首相は北京に出かける前に内閣改造をする意向という。全く目的不明の改造で、今更、国民不在の派閥人事をしたところで支持率向上にはつながら…