2009-01-01から1年間の記事一覧

最大の変化

自動車産業の激変 2009年は20世紀の初めにフォードがベルトコンベヤー方式でセダンの大量生産を開始して以来、100年に一度の変革の時を自動車産業界は迎えた年だ。4月にはクライスラー、6月にはGMが相次いで経営破綻し、20世紀の自動車業界と米国の繁栄の象…

今年の三大ニュース

三大ニュース 様々なメディアで10大ニュースの報告がなされているが、頭には10も残らない。管理人の選んだ日本と世界の三大ニュースを掲載しておきたい。 日本の三大ニュース1.衆議院選挙で民主党圧勝2.トヨタ赤字転落、最悪な失業率と有効求人倍率3.…

期待の20年へ

失われた20年 1989年12月末の38915円という史上最高値をつけた日経平均株価から、ちょうど20年目を迎えた。当時の雰囲気を覚えている人も少なくなっているが、赤坂見附付近の喧騒さを懐かしく思い出す。あのまま成長を続ければ今頃は10万円の大台に乗るかど…

無税での財産継承法

世襲議員の財産引き継ぎ 自民党の議員の3分の1は世襲議員である。彼等は議席だけを引き継いだわけではなく、当然に何がしかの財産や資産も手にしているはずだ。普通なら、贈与税や相続税の対象となると思うが、実際にはアベ氏やコイズミ氏が、そのような手…

この政権の寿命

政権100日間 来年度予算の骨格が固まった。前政権時代の残滓を留める予算案の一部だけに業務仕分けで手が入っただけで、とても満足のできるものとは言えない。世論を形成する新聞やテレビとか、自民党からも「マニフェストにとらわれるな」とか「柔軟な姿勢…

デフレ抑止

物価上昇率はゼロ%以上 日銀は金融政策決定会合で、消費者物価指数上昇率を「ゼロ%以下のマイナスの値を許容していない」との見解を公表した。デフレ克服まで金融緩和を維持する姿勢で、超低金利が継続すると市場が判断して、中長金利も押し下げる時間軸効…

富士山での遭難

カルネアデスの方舟(はこぶね) 「海で遭難してしまい、一枚の舟板に二人がつかまる。二人の重みで舟板が沈むので、一人がもう一人を突き放して溺死させ、自分だけが舟板に取りついて助かる。これは罪にはならない」と言うことを古代ギリシアの哲学者カルネ…

衰退国からの脱却

坂の下のドブ 司馬遼太郎先生の小説「坂の上の雲」で描かれている世界は、若い人たちが青雲の気に燃えて新しい国家を建設していこうという立身出世物語である。失われた20年の直接の被害者である25歳から45歳の人たちは、これを見てどのように思うのか興味の…

環境ビジネス創造

合意に留意する 予想された事態ではあったが、COP15は「コペンハーゲン協定」に「留意する」とし、ようやく決着した。決裂という最悪の事態は回避された。エコの国際会議は国のエゴのぶつかり合いの場となった。ポスト京都議定書について、法的拘束力がある…

政治的利用

宮内庁改革 外国要人と日本国象徴との会見に伴ういざこざに、外野席から元首相が「国益でない、政治利用だ、強い怒りを感じる」などと、ことさらに騒ぎを大きくすることほど国益に反することはない。この騒ぎのきっかけを演出した宮内庁長官こそ、自己の利益…

環境会議COP15の舞台裏

環境会議の成果は 先進国首脳のうち早々とコペンハーゲンに乗り込み、精力的に舞台裏で国際合意の構築に努力していたのはドイツの首相である。彼女は1994年にコール政権下で環境大臣に就任して以来、ライフワークとして温暖化問題に取り組み、1997年の京都会…

普天間問題

沖縄基地問題について 敗戦から65年、冷戦終結から20年たったが、国内の米軍基地面積は東京23区の2倍弱、そのうち7割は沖縄にあることも、そのまま変わってはいない。ベルリンの壁が崩壊してから20年であるが、その間、ドイツ国内の米軍基地が3割閉鎖してい…

科学者たちの楽園

理化学研究所 1917年に財界人の渋沢栄一氏が駒込に設立した物理化学の研究所で、現在は埼玉県和光市が中心となっている。東京帝国大学の大河内教授が貴族議員のときに、発明発見を事業化することを目的として、この機関を大きく発展させた。原子物理学の…

戦争と平和

正しい戦争とは ノーベル賞の受賞演説で「時に武力は必要だ」とか、良い戦争と悪い戦争があるみたいな内容は、平和賞にはあまり相応しくはなかった。日本もかって「正義のためとか平和のため」と称して戦争を行った経緯があるが、これと似ている。 第26代米…

デジタル世代

デジタル生活 今では2歳の子でも、マウスを動かせば画面が変わることを知っている。15年前に企業から大学へ移った時に、パソコン費用として支給されたカネが50万円で、ディスクの容量が500MBのIBMのデスクトップとプリンターを購入した。ウインドウズ95が出…

研究予算の使い方

科学技術振興 資源のない日本では技術立国を目指すのは当然であるし、教育と言う無形の資源に投資することは重要である。旧政権でもこのことは良く認識されていて、1996年度に始まった科学技術基本計画では、5年間で25兆円という目標が作られた。その後の緊…

坂の上の雲(3)

失われた20年の始まり 1945年の敗戦でまっ平らになった東京の中心部を目にした人も少なくなってきている。そのような状態からわずか35年後の1980年には、石炭や石油など鉱物資源の乏しい日本を米国に次ぐ世界第2の経済大国に押し上げた原動力は勤勉さや知恵…

ポスト京都議定書

COP15開幕 7日から始まる気候変動枠組み条約の第15回締約国会議(COP15)ではオバマ米大統領ら約100カ国の首脳が出席するだけでなく、ノーベル平和賞受賞者や王室メンバー、人気歌手らが続々集結、環境問題の重要性を世界にアピールすることをデ…

坂の上の雲(2)

国力の充実と国民の幸せ 明治維新後、遣欧使節団などを通して急速に欧米にならう風潮が形成されて、押し寄せる外圧に対抗するために大陸へ進出して、国力とはかけ離れた1894年日清戦争、1904年日露戦争を引き起こした。幸い局地戦に勝利して下関条約とポーツ…

坂の上の雲(1)

明治懐古趣味 司馬遼太郎著「坂の上の雲」のNHKドラマが始まった。この小説が産経新聞に連載された1968から1972年の日本は、今の中国みたいな高度成長期の真っただ中だった。サラリーマンは皆、坂の上にあると思われる何かを求めて、懸命に努力していた時代…

削減に悲鳴

削減の悲鳴が聞こえる これまで当然に黙っていてもカネが天から降って来ると思っていた人たちにとっては、縮減は晴天の霹靂となるのは、これまた当然のことだ。メダリスト、ノーベル賞受賞者、有名校の学長たちが揃って記者会見を開いて、予算削減はけしから…

成長と競争戦略

パイの拡大策 年末を控えて、円高と大企業の増資、さらに日航危機の影響で株価が大きく変動する嫌な状況になっている。ハト政権も仕分けなど細かいことにうつつを抜かしてばかりいると、とんでもないことになりかねない。無理やりカメ大臣のモラトリアム法案…

国家予算革命

民主国家の予算革命 2週間もかけて大騒ぎした割には、削減額が1.5兆円とは情けない話である。これでは強固に築かれた霞が関城の本丸の屋根瓦が数枚剥がされた程度ある。国の全事業の10%程度しか俎上に載せられなかったが、残りの九割に適用すれば、単純計算…

2012年問題とは

2012年問題 終末論の映画「2012」が公開されている。映画は兎も角、現実問題として2012年になると、日本には社会的な影響が大きいことがある。2007年には団塊世代が定年を迎えて退職者が増えることから、2007年問題として注目されていた。実際には60歳の定年…

レンホウ議員はランボウか

第一位になる理由は 「どうしてトップでなければならないのですか」というレンホウ議員の質問に対して、文科省の役人はモゴモゴトとして明確な応答ができなかった。議論の核心を明らかにするため、わざと反対のことを聞いたり、誰もが当然と考えていることを…

新政権のこれから

政権の評価と今後 70%から60%に支持率が下がったが、大新聞やテレビでこれだけ叩かれても、過半数の支持を得ていることは評価されるべきだ。合格点の閣僚は、国交相、総務相、金融相、環境相、外務相の5人である。話題の仕分けの元締め大臣には、3兆円などと…

無駄排除から創造へ

ムダの排除と創造 事業仕分けについて、アソウさんなど自民党幹部から「国会議員ならともかく、そうでない方々は一体何の資格で言っているのか」、「あまりに居丈高」、「仕分け劇場を見せることだけにうつつを抜かしている」などと批判が出されている。無駄…

利権ビジネスモデル

利権ビジネスモデルからの決別 新聞の片隅にしか掲載されていないので、個人としては確かめようもないが、八ツ場ダムと普天間基地問題には共通する観点がある。それは双方とも自民党政権時代のビジネスモデルである利権構造に関係しているということだ。 現…

科学予算

科学技術開発論 過去50年間の理系ノーベル賞受賞者の70%は米国国籍である。2008年度物理学賞受賞の南部陽一郎先生は米国籍にカウントされる。ノーベル賞がすべての科学指標となるわけではないが、米国が世界の科学技術の最先端を走っていることには変わりは…

努力してもできないこと

努力すれば報われる 自己啓発はやりで、その代表選手がカツマ先生であるようだ。最近はテレビでも、その大きな顔を見かける。先生は沢山の本を出しているから、店先でどれか一つを15分も立ち読みすれば、だいたい内容が想像できる。30代前後の女性を中心にフ…