2008-11-01から1ヶ月間の記事一覧

私は貝になりたい

私は貝になりたい 60年前の11月12日は東京裁判の判決が出された日である。戦争犯罪のA級戦犯として絞首刑などを言い渡された28名以外にも、B級C級戦犯として判決を受けた人は1000人を越えていた。この裁判ではすべて冤罪であるとの論調はさておき、B級C級戦…

合理的思考の限界

米国の研究所 米国には自然科学や社会科学に関する様々な研究所が国立、私立を問わず存在している。原爆開発を主導したロスアラモス研究所、半導体やコンピュータなどを開発したベル研究所(現在は別名)、数学理論の応用などのランド研究所など自然科学系の…

世界の潮流

世界潮流2025 米国の国家情報会議(NIC)は世界情勢を予測した報告書「世界潮流2025」を公表している。これによると、現在の国内総生産GDP順位は米国、日本、ドイツ、中国、英国、フランスであるが、2025年には米国、中国、インド、日本、ドイツ、英国、…

さらなる官製不況

新たな官製不況のネタ 経済の悪法3Kといえば「貸金業法改正」、「金融商品取引法」、「建築基準法改正」である。立案した当事者たちはいいと思っているようであるが、これらは法律で景気の足を引張るために策定したようなものである。官製不況とか霞ヶ関不…

ミシュランガイド

格付けとブランド好み 「ミシュランガイド東京2009」の格付けが発表された。昨年より23店多い173店に星が付き、東京は2年連続で星の数が世界一多い食の都という。とにかく本が売れればミシュランとしては商売としては成功だから、ガイドの総責任者は会見で…

自動車産業の救済

自動車産業への資金投入 「ここに来るのに、デトロイトから一般の航空機で来た人は手をあげて下さい」と米議会の公聴会での質問に対して、ビッグスリーの代表者たちは誰一人として手を挙げなかった。財政危機を迎えて、公的資金の投入を要請しにきたにしては…

大きな政府

大きな政府の時代か グリーンスパン氏の「100年に1度の金融津波」とい曖昧な言葉が飛び交っている。わが首相も得意になって、この言葉を発するが、それがどうしたと思ってしまう。現在は1929年の大恐慌とは様相はかなり異なっている。情報時代であるから、良…

経済対策のからくり

新総合経済対策のからくり 10中旬に内閣府から各省庁に、経済対策の取りまとめを依頼する文書が流された。これに従って各省庁では、ここぞとばかりさまざまな省益を取り入れた対策が練られた。首相は政局よりも政策などと言って、官僚の作文を読み上げたもの…

廃止すべき国の出先機関

地方分権改革 霞ヶ関の各省庁はまるで日本国を統治しているが如く、地方にも出先機関を作って、地方の行政機関と競い合っているように見える。この出先機関は高度成長期に、補助金の交付や許認可の窓口として各省の政策の伝達機関となっていた残滓である。す…

限られている日本の打つ手

日本の打つ手 「危機はチャンスでもある。日本に対する期待の大きさ、日本の果たさなければならない役割の大きさを感じた。日本はサミットを主導することができた」などと偉そうにコメントしているが、実際はブッシュ大統領のお先棒を担ぐ些細な役割しかなか…

金融サミットでの中国

サミットでの中国の存在 G8に加えて、中国、インド、ブラジルなど12カ国の新興国が参加して開催されたワシントンでの金融サミットで目立ったのはフランスの大統領と中国の国家主席であった。ブッシュ大統領もこの二人には格別に気を配っていたことが分かる。…

杜撰な政策

杜撰(ずさん)なこと 「最善の措置と思える詳細な政策を頻繁に読み違えるようなことは、これまでの首相には考えられない未曽有のことであるが、このようなことを踏襲してはならない」という短文で、措置を「しょち」、詳細を「ようさい」、頻繁を「はんざつ…

語学教育の撤廃

大学の語学教育 どこの大学でも英語は入学試験にあり、入学後も1,2年では必修科目となっている。ある大学の調査データによれば、中学と高校で英語が苦手だった学生は60%にも達している。そのうち45%は嫌いな科目だったという。このことから、中高での英…

金融サミット

グリーンスパン氏の証言と金融G8 「部分的には誤りはあった。銀行などが利益を追求すれば、結果的に株主や会社の資産が守られると思っていたが、それは間違いだった」と前FRB議長は先月、議会で証言した。そして、市場原理主義の考えに欠陥はなかったかとの…

官僚内閣制

恐ろしいこと 参議院外交防衛委員会でおよそ3時間も使って、政府見解と異なる意見を発表して更迭された航空幕僚長の参考人招致が実施された。もとより参考人の個人的な見解を聴取する場ではなかったはずであるが、質問する方が何だか及び腰だったので、確信…

給付金騒動

給付金騒動 お粗末な内閣 「全世帯に給付する」が「高額所得者には必要ない」となり、「必要ない人は自発的に辞退しろ」と相変わらずの首相の迷走ぶりを見ていると、1年で自発的にお辞めになった二人の方が少しはましかなと思ってしまう。ある調査によると国…

石原銀行に群がった議員たち

石原銀行という甘い汁 「絶対に毀損させない」と都知事が豪語していたが、4月に追加出資した400億円が早くも毀損しそうな新銀行東京である。都民の税金をドブに捨てた都知事の責任は重大だが、この銀行に融資を口利きしてきた政治家たちも共犯者である。…

オバマ氏のスピーチ

オバマ氏の演説全文 11月4日の投票日の夜遅く、シカゴ市のミシガン湖に面したグランド・パーク公園で20万人を前にしてオバマ氏が行った勝利演説の全文と和訳が既に、映像つきでネット上に公開されているので、ダンさんのブログを紹介して記録しておく。演説…

株価純資産倍率

株価純資産倍率PBR 株を買う指標として使われるもののひとつである。株価暴落前の時点でも、東証一部上場株式で株価純資産倍率PBRが1以下の株式が40%あったが、現在の日経平均9000円では、225銘柄の半数がPBRが1以下となってしまった。PBRの低い割安な株に…

政治空白

首相の揺れる言動 全所帯に定額給付金をと言っておきながら、バラマキ批判を避けるために、今度は経済財政相が「高い所得階層の人にお金を渡すのは変だ」と所得制限を付けるなんて言い出した。また、衆院選の際の政治空白を問われると「選挙になったからとい…

新大統領

新大統領とその経済政策 20世紀では計画経済の社会主義が崩壊し、21世紀になってから間もなく資本主義が崩壊とまではいかないが、その根幹が揺らぎだしている。第一次世界大戦をへて、1920年代になり米国はアダム・スミス流の自由放任主義で資本主義が花開い…

文化の日

文化勲章の受章 文化勲章は戦前の1937年に制定されたもので、科学技術や芸術などの文化の発展や向上にめざましい功績のある者に授与される日本では最高ランクの表彰である。ところが、この勲章を簡単に受賞する方法があり、それは海外でノーベル賞やそれに相…

日銀利下げの効果

利下げについて なんだか日銀は財布の底をはたいて、なけなしの金融政策を持ち出した感がある。日本銀行は政策金利である無担保コール翌日物金利の誘導目標を現行の0・5%から0・2%引き下げて0・3%にすると決めて実施した。株安や円高が利下げの主な…

景気対策のからくり

増税のための餌付け 首相の肝いりで、口や顔を曲げながら自ら熱演した景気対策であったが、市場は前場では300円超安で応えた。内容は何だか民主党が主張してきたことの盗作みたいで、迫力不足だからそれも当然の結果かもしれない。金のばらまきも民主党案は…