2009-02-01から1ヶ月間の記事一覧

オバマ大統領の演説

施政方針演説を聞いて GMの2008年決算では純利益で3兆円の赤字、保険のAIGでは6兆円の赤字と発表されている。そして2009年度の財政赤字は170兆円となる予算が議会に提出されている。それでもオバマ大統領は金融危機の克服と財政赤字の縮小という矛盾する方針…

裁判員制度

裁判員制度の欠陥 さまざまな課題を残して、この5月からスタートする。米国の陪審員制度は名画「12人の怒れる男」などでよく知られているが、事実認定だけを行い量刑については判断しない。欧州では普通は量刑判断をするが死刑制度はない。日本の裁判員は量…

日米首脳会談

首相の英語「聞き取れない」 1泊3日の専用機での弾丸訪問で米大統領との会談はわずか1時間余りだった。共同声明も記者会見も晩餐会もない、よく言えばビジネスライク、悪く言えば屈辱外交であろう。会いたいというから、施政方針演説の前に呼びつけて、日本…

彗星の接近

宇宙からの使者接近 ガリレオが手作りの望遠鏡で宇宙を観測した1609年から400年を記念して、今年は「世界天文年(IYA)2009」の行事が国際天文学連合(IAU)のもとで、各国で行われる。これを機会に、宇宙関係の話題が増えている。中でも宇宙からの使者であ…

米経済対策の限界

オバマ経済対策の限界 1990年代の日本の轍を踏んではいけないと言いながら、景気対策予算として2年間で約70兆円に妥協しなければならなかった所にオバマ大統領の限界を感じる。それでも1929年の大恐慌以来最大の規模で、350万人の雇用を創出するものと期待さ…

村上春樹氏壁と卵

村上春樹氏「エルサレム賞受賞講演」 イスラエル最高の文学賞の受賞講演で、村上氏は「壁と卵」の関係を使った寓話で、国家と個人の関係を論じたように思う。紛争の当事者である双方の善悪を決めつけているわけではない。また政治的なメッセージがあるわけで…

国務長官の来日

ヒラリーさんの外交能力 ヒラリー・クリントン米国務長官が来日して、この後、インドネシア、韓国、中国とアジアを歴訪する。夫のクリントン政権の8年間に80カ国以上を訪問し、世界に広がる人脈はオバマ大統領をしのぐというが、何も大きな実績を残してな…

ローマでの醜態

財務大臣の醜態 ローマで開かれた先進7カ国財務相・中央銀行総裁会議(G7)の記者会見の席上、財務・金融担当相は支離滅裂の口調を繰り返して世界に醜態をさらした。時差ボケか、体調が優れないのか、ワインの飲み過ぎか原因は不明である。しかしこの国際…

呆れているのは国民

ただただ呆れている 元総理が現総理を批判することはこれまでにはなかったはずだ。このタブーを破ってまで、黙ってはいられなかったのであろう。ほこ先は郵政民営化にとどまらず、定額給付金にまで及んだから、さすがの厚顔無恥の首相も、記者とのたちんぼ会…

首相のサハリン訪問

サハリン訪問の罠 1951年のサンフランシスコ講和条約で日本はすべての権利や請求権などを放棄した。しかし旧ソ連がこの講和条約に参加していないため、北方四島を除く千島列島と南樺太の国際法上の帰属はロシアとの間では「今も未決」という立場だったは…

財界トップの周辺

風評被害ですむか 経団連の会長は財界の総理と言われて、その指導力や識見が問われる立場である。その身辺にいる人が脱税で逮捕されたのであるから、会長が「非常に驚いている。長年の友人だが、弁護する気もない」と話したからと言って、それで終わりとはな…

忘れては困る

政治家の発言の重さ軽さ 「郵政民営化は私が総務大臣のときに私が実施した。忘れては困る。」と昨年9月の総裁選挙で発言していた。ところが、先日の衆院予算委員会では「私は郵政民営化に反対だった。担当大臣は竹中さんだった。忘れては困る。」とまるで反…

新たなビジネスモデルの構築

日本式ビジネスモデルの崩壊 国内新車販売数が前年同月比で20%減、大手デパートの売上高は15%減、粗鋼生産高は30%減となった。このようなデータから判断すると、2009年度の国内総生産GDPは、おそらく前年度の15%減と予測される。 半年前まで活況だった日…

経済学の話

経済学はどこに アインシュタイン博士が天国で学者の家を訪問した時に、いろいろの分野の学者に紹介された。「こちらはIQが180の方です」、すると博士は「素晴らしい、一緒に数学を論じよう」と答えた。次にIQが150の人には「物理学を考えよう」、IQが100の…

上官の命令

またまた迷走する首相 上官の命令や指示は、たとえそれが理不尽と思えることでも従うべきかどうかについては、内外を問わず小説や映画の題材として取り扱われて来ている。しかしながら、自分の意思に逆らって、いちどでも上の指示に従ったのであるならば、今…

緑のニューディール

グリーン・ニューディール オバマ大統領が環境やエネルギー投資で経済を再構築しようという政策で、アメリカのことなら何でも模倣したい自民党が早速に真似をして、2月末までに日本版グリーン・ニューディール政策を出すそうである。 1929年の大恐慌を受けて…

定額給付金の意味

給付金は赤字国債発行と同じ 定額給付金の意味を巡って、経済学者の間で論争が起きている。金が天から降ってくるわけがないから、給付金は元をただせば税収そのものに間違いないと思っていたが、財源は埋蔵金を使うから国債は増えないなどという政府の説明を…

漢字を学ぼう

漢字ブーム 読めそうで読めない漢字とか、難読漢字一覧とか言う漢字に関する本が売れているそうである。テレビではクイズ、旅、食い物に関する番組は比較的カネをかけずにそこそこに視聴率を稼ぐことができるから、各局とも力を入れている。 中でも代表格は…

強かな官僚

「渡り」斡旋 首相に対する批判記事はもはや週刊誌の売りではなくなってしまったと言う。口では考えは変わらないと言いながら、消費税といい、定額給付金といい、その考え方がこれほど変える首相も珍しい。 今度は、官僚の渡り問題だ。2007年に成立した改正…