自民党へのエール

野党としての自民党


 自民党民主党政権の政策をチェックする野党になり、再び政権交代を可能にする力量を発揮しなければならない。そうならなければ、やがては民主党政権も腐敗していく。だから自民党は政権を担う能力のある政党として再生する必要がある。その意味で、今回当選者の半数弱が世襲議員というのは気にかかるところだ。さらに、次期総裁選挙として、相も変わらず、比例で復活した古めかしい大物議員が登場してくる姿をみると、政権政党として再生できるのか不安になって来る。

 民主主義には政権交代の受け皿となる野党を欠かすことはできない。民主党に投じた有権者も「自民党に立ち直ってほしい」と思っている。それにしても、新聞もテレビも、いまだに長年の習慣から政権交代を現実のものとして受け入れられない姿勢が目立つ。国民の選択は480名中308名、すなわち64%の側にあることで、すばやく頭の切り替えをしなければならない。

 民主主義はそのプロセスで、時間や金がロスすることを容認している。それを認めないのであるならば、北朝鮮みたいな独裁体制となってしまう。米国では稼働直前になって、住民運動で停止した原発もある。70%完成していても、工事を中止しなければならない道路やダムも出てくる。これが民主主義の本来の姿だと思う。

 話がそれたが、ゴルフの神様と言われているボビー・ジョーンズに「敗れた試合こそ学ぶべきことがある」という言葉がある。敗れた自民党総裁も、記者の質問にいらだつのではなく、素直に「実に心が統一されたならば、豊かな智慧が生じる。心が統一されないならば、豊かな智慧が滅びる」ことを良く味わってもらいたい。
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