炭酸ガス排出量削減コスト

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炭酸ガス排出量削減コスト
 現在、世界の炭酸ガス排出量は年間270億トンであるが、炭酸ガスを1トン削減するための費用が20ドルなら2030年には135億トン、100ドルなら230億トンを削減できるとの報告をIPCCが採択した。


 1970年から2004年までの間に排出量は70%増加し、このまま放置すれば2030年には2000年の場合との比較で最大90%増加するとしている。削減対策としては既に実用化されているもので、原子力、太陽光、風力などの再生可能エネルギー、自動車ではハイブリッドやクリーンディーゼル車、照明や冷暖房の効率化、各種省エネ製品などがあげられる。

 今後実用化すれば期待効果の大きいものとして、炭酸ガスの地中封じ込め技術(CCS)、燃料電池車、航空機エンジンの効率化、バイオ燃料の遺伝子技術適用などがある。

 世界で最も省エネ技術の進んでいる日本の場合は、京都議定書で決められている2008年から2012年の年間平均排出量を1990年比6%削減の目標を達成するだけで、炭酸ガス1トン当たり100ドル前後必要とされている。このように温暖化対策にかける費用と効果を具体的な数値で示すことは重要であるが、平均値でものを言うだけでは、各国からは賛成は得ることは難しい。
IPCC:国連「気候変動に関する政府間パネル
* CCS:二酸化炭素回収・貯留