首相の年金語録

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首相の年金語録変遷
 少なくとも歴代総理は特定のテレビやラジオに出演することは、記者クラブの申し合わせとしてありえなかった。特に民放では無料の出演はありえないから、最高権力者が特定の民間放送に出演して、何がしかの出演料を手にしているとしたら、どこかで何かが狂って来ているとしか思えない。そして、安心できる年金は自民党だからできるとか、偉そうな顔をしてまくし立てている。それでは、ここ数カ月の彼の年金についてのご発言をまとめてみよう。

 
 まず、彼が消えた年金問題について知ったのは「昨年の暮れから今年の初めにかけて」と予算委員会で答弁している。しかし、何もせずに、2月になって、民主党議員から「緊急点検してはどうか」と質問されて、「やたらと国民の不安を煽るようなことは言わないほしい」と突っぱねていた。そして5月には「年金については基本的な問題はすでに解決している」とまで言い切っている。

 5月末になって、マスコミでの消えた年金報道が増えてきて、何も動かない内閣の支持率が急落すると、急にあれこれと対策を打ち出し、「第三者委員会をつくる」とか「一年以内に最後の一人まで調べる」とか言い出した。また、年金記録の確認作業では、2月ごろは「領収書などを持ってきて申請しなければだめ」と冷たく突き放していた。ところが今や、「国民1億人にすべて年金記録を送付する」ことに大変身してしまった。はじめは年金問題には蓋ができると思っていたが、次々と汚物が流出して慌てだしたことは明らかである。支持率の急落は、要するに、その場の事なかれ主義で、彼の考え方がコロコロと変わることにある。

 その上、1週間の会期延長で費やされる税金は少なくとも30億円というし、防衛大臣の失言で終わりかと思っていたら、長勢法務大臣の女性や金銭スキャンダル、赤城農水大臣の実家を事務所として経費計上していたことなどが出てきた。政治の信頼回復への道は遠い。

 以下は真夏のジョークであるが、この際、支持率回復の妙手は、隣国の帝王に金を出して、長距離ミサイルを東京湾の真ん中に落としてもらうことだ。これで、すべてが吹っ飛んで支持率はあっという間に回復して選挙での勝利は疑いない。