建設ラッシュ

建設ラッシュ
 東京では次々と新しい開発プロジェクトが進み、少し見ない間に街の景観が一変してしまう。建設業界を中心とするデベロッパーが金利の安い資金を調達して、次々とプロジェクトを開発していくからであろう。六本木ヒルズはもう昔話で、今では防衛庁跡地東京ミッドタウン、東大生産研跡地の新国立美術館が新名所となっている。さらには新橋駅東南地区の汐留シオサイト、東京駅改築と駅周辺の開発、墨田川地区の新東京タワー建設、来年6月開業の地下鉄副都心線による新宿3丁目付近の再開発など数えればきりがない。

 海外に目を転じて最近のNYの状況を友人に知らせてもらったところ、サブプライムローン・ショックは何のその、ここでもビルの建設ラッシュで、古いビルの再開発と新ビル建設が花盛りという。マンハッタンにいる限り、クリスマス商戦も例年通りの賑わいとのことである。同じNY市でも、ブロンクス、ブルックリン、クイーンズ、スタッテンアイランドではどうも様子が違うようだ。

今年の個人の米国全体の平均収入は約500万円であるのに対して、マンハッタンではこの3倍強という。そしてマンハッタンでも金融関係に限れば10倍というからすごいことだ。この島には世界の富が集中しているのであろうか。

 格差の拡大は日本でも大きな問題となっているが、米国ではもっとすさましいことになっている。格差を表すジニ係数では米国では世界最高の0.4になっている。日本でもこのままの状態が続くと10年後には米国並みになるであろう。以上が、暮れの東京を一巡りして、感じたことである。

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