日本病

日本の病気
 1980年代の英国は経済的に沈み込み、大英帝国の面影はいずこにと言われていて、これは英国病という言葉で表現されていた。そのころの日本は高度成長期が終わりに近づき、最後の打ち上げ花火のようなバブル景気へと上り詰めて行った。80年代の半ば頃には、1ポンドが限りなく1ドルに近づき、大挙して買い物客がロンドンに押し掛けていた。しかしながら、ポンドも今や2ドルを超えて、円換算ではロンドンの地下鉄の初乗りは1000円を超えるポンド高にまでなっている。その英国を代表するエコノミスト誌の最新号で、「どうして日本はこの10年間にわたり失敗ばかりしているのか」とからかわれる始末である。
 。

 日本の企業は10年前と比べれば経済的には健全な姿となってきたが、依然として生産性は低く、輸出優先で国内消費をないがしろにしてきた付けが、現在の株価に表れているとしている。企業の業績回復に反して、平均賃金が低下し続けていることと、霞ヶ関の失敗で法律の改悪による成長率の阻害が最大の要因という。

 このままでは、世界第2の経済大国もすぐに中国やインドに抜かれて、経済3流国に転落してしまうので、この打開策としては総選挙しかないと結論している。世界のGDPに占める割合がこの10年で半分の9%にまで落ち込み、1人当たりのGDPOECD加盟国30カ国中18位と低迷している事実から、余計な御世話だと片づけるわけにはいかない。
http://iiaoki.jugem.jp/