政策転換

無節操な政策転換
 社会保障費2200億円の削減と公共事業費3%の削減は小泉内閣骨太の方針として、維持されてきた政策である。財政再建路線のために、改革なくして成長なしと絶叫し、地方と国民にしわ寄せをしてきた政策を改革と称してきたが、これを放棄して、元のバラマキ政策に逆戻りするという。


 すでに、来年度予算についての概算要求基準、即ちシーリングは閣議決定されていて、これまで受け継がれてきた方針である。その方針を堅持するという言葉を、機動的かつ柔軟に対応するに修正するいう。役人言葉ではなくて、普通の言い方をすれば、骨太の方針を捨てるということである。

 これに伴い2011年度の基礎的財政収支、即ちプライマリーバランス黒字化も、確実に達成するということから、達成すべく努力するに変更している。つまり財政再建路線は大きく後退したことになる。医療福祉の崩壊、年金行政の破綻、地方の疲弊、教育の低下などだけではなく、改革の象徴であった郵政民営化も、サービスの低下などほころびが見えて来ている。

 これらの骨太の方針によるほ失敗やころびについて、何ら反省もなく、方針を転換するなど無責任な政治を許すわけにはいかない。このような、その場しのぎの政治を続けていては、永久に財政再建などはできない。これだけ大きな政策の変更するのなら国民の信を問うべきである。節操のない政治は国を滅ぼすことは歴史が証明している。

内閣支持率毎日新聞は6、7の両日、電話による全国世論調査を実施した。麻生内閣の支持率は21%で10月の前回調査から15ポイント下落、不支持率は17ポイント増の58%だった。「麻生太郎首相と小沢一郎民主党代表のどちらが首相にふさわしいと思うか」という質問への回答は、麻生首相が21ポイント減の19%、小沢氏が3ポイント増の21%で両者が初めて逆転。「選挙の顔」と「党首力」を期待されて就任した首相が今後、厳しい政権運営を迫られるのは必至の情勢となった。(毎日新聞)
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