五輪開催地

国賓並み待遇 IOC委員会


 2016年の夏季五輪招致を目指す東京都を視察に訪れた国際オリンピック委員会IOC評価委員会メンバー13名を歓迎する首相主催の公式の夕食会が赤坂の迎賓館で開かれた。迎賓館は通常、外国政府要人や王族向けに使われており、国賓並みの扱いでもてなした。視察中に評価委を招く公式夕食会は、IOCの規定で1回限りであるが、都知事が首相に働き掛け、迎賓館での開催が実現したという。

 首相は会場となった迎賓館について「ロシアに戦争で勝った直後の1909年に建てられた」と挨拶で述べたが、余計な発言をして会場が一瞬凍りついたという。欧米から見ると、パリ郊外のベルサイユ宮殿を真似して建造した単なるまがいものとしか見えない迎賓館である。それほど自慢できるものではない。

 新聞やテレビの報道では、今回の視察で開催地が決められるようなことを言うが、これはIOC事務局としての単なるデータの整理にしか過ぎない。開催都市は10月2日にコペンハーゲンで開かれるIOC総会で、各国の約100人のIOC委員の投票で決定される。

 ロンドンは2012年の次の開催地であるが、ほとんど事前の評価ではパリとなっていたが、土壇場で英国の首相の介入でロンドンに持っていかれた。2014年の冬季の開催地は全く選外と思われていたロシアのソチであるが、直前の会議にプーチン大統領が乗り込み、アフリカ諸国に金をばらまいて獲得したという。

 北京に次いで東京とはならないことは明白であり、都知事のスキャンダル隠しの打ち上げ花火と見る人が多い。このようなことに300億円もの税金が既に浪費されているようだ。五輪は誰のものなのであろうか。知事の「日本をなめたら、あかんぜよ」と言う言葉は、すべて今回の委員には行き渡っている。


http://iiaoki.jugem.jp/