特権階級

国会議員特権

 クビになった官房副長官がお友達との私的旅行に議員パスを使ったことで、官房長官は東京熱海間の往復グリーン運賃の返還手続きをしていると説明しているが、これは事件を矮小化して済まそうという魂胆である。

 このパスは国会議員歳費旅費手当法で決められている特殊乗車券で、衆参両院で総額5億円の予算が毎年計上されている。私用か公用かの区別はなく、改札で見せるだけで、すべてのJRグリーン車乗り放題という。航空券にもお手盛りがあり、東京と選挙区との月に4回往復という規定で、これには衆参両院で総額7億円の予算がつぎ込まれている。


 一人あたま年間2400万円の歳費を支給されている上に、交通費以外にも議員には様々なカネが支給されている。文書通信費として1200万円、公設秘書給与は年間2400万円、議員会館での電話代などすべて国費であり、議員宿舎は家賃相場が年間600万円の所に実質120万円で利用している。


衆参両院議員数730名とすると、前述の交通費は年間160万円であるから、あれこれすべて合計すると、議員1人当たり年間1億円の税金が使われている。これに見合うだけの仕事をしているのなら許せるが、ここ10年間の状態を見ても、納得できる人は少ないと思う。

最近の議会での論戦では、すぐに財源はどうするとの話が出るが、永田町と霞が関の無駄遣いを厳しく査定すれば年間20兆円ぐらいのカネはすぐに出てくると予想される。
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