夏のインフルエンザ

国民が慢心するから
 岩手県八幡平市で開催された大相撲夏巡業に参加している力士ら男性6人について、新型インフルエンザに集団感染した疑いがあると発表されている。甲子園やプロ野球にまで広がりを見せている。 夏休みのキャンプ場やスポーツの合宿でも集団感染が続出している。8月に入り、集団感染件数は550件で、感染者数は2200人と厚労省は発表している。沖縄では国内で初めて死者が出た。さらに神戸や名古屋でも犠牲者が出ている。

 これに関して、升添厚生労働大臣の無責任発言には怒りを覚える。ご自分の怠慢を棚に上げて「国民の慢心が招いた事態」という。この春、できもしないのに、国内に侵入させるなと、あれほど大騒ぎした張本人である。その後、静かに感染は広まっていたが、何も対策を打たずに、死者が出てから、これは俺の責任ではないという。この無責任男が自民党の人気男で、各選挙区から引っ張りだこというから、お笑いである。

 これから海外からの帰国者や国内観光地からの旅行者が戻り、さらに感染の拡大が予想されている。英国でも7月末から8月にかけて10万人規模の感染が報告されている。選挙前の新型インフルエンザ流行は、18日の公示後の演説会や街頭演説に支障が出る可能性があるから、報道は控えめであるが、9月以降の季節型インフルエンザの始まりと重なると、感染爆発の恐れがある。


 ワクチンの製造はいまだ1000万人分しかないという。接種を受ける優先順位が発表されるようだが、貧乏人や高齢者は置き去りにされることは目に見えている。春先から世界で流行してきているのであるから、政府の対応のまずさが指摘される。それでも首相は「責任力とか実行力」とか、選挙で演説しているが、みずから墓穴を掘っていようなものである。
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