無駄排除から創造へ

ムダの排除と創造
 事業仕分けについて、アソウさんなど自民党幹部から「国会議員ならともかく、そうでない方々は一体何の資格で言っているのか」、「あまりに居丈高」、「仕分け劇場を見せることだけにうつつを抜かしている」などと批判が出されている。無駄を積み上げてきた張本人たちだから「デタラメが浮き彫りになっては困る」ので邪魔しているようにも聞こえる。

 これまでの一般予算作成は前年度実績で予算を計上するだけだ。一度、必要と認められると、永遠に国からカネが支払われる仕組みである。各省庁での金庫は空にすれば、翌年もほぼ満額が補填され、さらには上積みが認められることもあった。その結果、予算は使い切ることが目的となり、無駄が無駄を呼び、目もくらむような多額な赤字財政が積み上がった。

 仕分け作業で、国の事業には、いかにデタラメが横行していたか白日のもとにさらけ出された。今回の対象となっていない残りの90%についても、すべて仕分け作業をするべきだ。メタボ国家を健康体に戻すには、前例主義や無謬主義などのあしき官僚体質を一掃することだ。まだまだ贅肉はいくらでもある。そして直ちに取り組まなければならないことは、潜在成長率を顕在にすることである。


 そのために、シュンペーターの言う創造的破壊の精神を取り入れ、新消費財、新生産方法ないし新輸送方法、新市場、新産業組織からもたらされるイノベーションを達成することだ。取り組むべきテーマは明瞭で、資源エネルギー関連、環境創造分野、大学教育革新、遺伝子工学、医療介護関連、輸送手段の革新などである。
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