腐りやすい組織

お金の湧く組織
    黙っていてもお金が湧いてくる組織がある。官公庁などはその典型だが、それに類した親方日の丸組織だった日航などもそれに近いと思う。国鉄電電公社などもその類だったが、かなり民営化が進んでいるが、依然として体質はあまり変わってはいないようだ。

    管理人の経験では学術団体である学会と称する組織も、会員の会費を主たる財源として成り立ているから、学会の事務局にいる職員の意識はその類である。ある時期、会員数4000人ほどの中級の学会の理事をしていた経験がある。企業と大学からほぼ半数ずつの理事がいるが、たいてい企業からの理事は忙しいことを理由にあまり理事会に出てこない。従って主として大学からの理事が運営に当たっている。

   大学の先生は経営的なセンスがないから、事務局の出す資料をそのまま鵜呑みにして、事務に対してやさしい。だから先生方はたいてい事務員には評判がいい。企業経験者は直ぐにおカネのことをきにするから、事務方からは嫌われる。かくして学会の事務局は集めた会費に対する節約意識などはなく、私費と混同して不正が発生しやすくなる。

   このようにして努力しなくても、カネが天から降ってくる組織は、おしなべて長い年月をかけて腐っていき、そして腐ったら再生は難しい。学会と同じで、国民は支払った税金を左右する政治家や官僚に対してやさしい態度ではなく、選挙などを通して、いつも厳しくカネの使い道や使い方をチェックする必要がある。日本国を腐らせないために、いまからでも遅くはないから心すべきである。政権交代のどさくさ紛れに、内閣官房機密費2.5億円が麻生政権とともに消えたことなど、地検特捜部は追及すべきである。
http://iiaoki.jugem.jp/