第二の政権交代

何が起きたのか
   いよいよカン対イチローの直接対決の様相を帯びてきた民主党代表選挙である。言葉を換えれば、官僚対政治主導の戦いとも言える。1年前の政権交代は、政治主導で何とか国民の生活を変えてもらいたいとの切なる願いが功を奏したものだった。そうなると困るのは霞が関族であることは明らかだ。公共工事差しとめ、福祉事業充実など民主党政権が行おうとした政策に対して、政治とカネ、普天間基地問題などを武器として攻撃を仕掛けて、ハト政権を潰しに成功して、ようやく官支配の容易なカン政権を誕生させた。
  

   リーク、悪口、サボタージュは官僚の使う三大武器であるが、これらを巧みに駆使して、政治とカネでイチローを落とし、沖縄基地問題ではハトをいじめ抜いた。さらには、国民の誰もが最も期待していた内閣の中枢となるべき国家戦略局の機能を骨抜きとして、縊死させてしまった。公務員改革は、出向ならいいとか言って天下りは容認にすり替わり、廃止ないし民営化されるはずだった行政法人は看板を変えて生き残った。国家予算に巣くう公務員数は殆ど変わらない。

   1868年の明治維新、1945年の昭和維新等を見ても、大きな時代の変革には時間がかかる。明治維新から国会が開設するまでに20数年もかかっているのである。昭和維新からもはや戦後ではないと経済白書で謳うまでに10年も要している。2009年の政権交代を平成維新と名付ければ、まだ1年しかたっていない。政治主導を基本とした真実の政権交代はこれからだ。1年前に公約した民主党の原点に復帰すべき時が来た。
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