ドラッカー先生の神髄

ドラッカー先生の道
  サラリーマンなら誰でも一度は手に取ったことのあるドラッカー先生の本である。いろいろあるが、「マネジメント」がそのエッセンスであり、仕事に悩んだり行き詰まった時に手にすると道が開けるかもしれない経営のバイブルである。内容は常識的なことが多いが、要するに、当たり前のこと、普通のことを正確にしなさいという事だけなのだ。その常識を常識としていかに実行していくかが大切なのだと思う。先生の神髄は書かれた書物にはなくて、自分で仕事とは何かを見つけなさいと言うことだ。
 


  現在、村上春樹氏に続いて、大書店で売れている本が「もし高校野球の女子マネージャーがドラッカーの「マネジメント」を読んだら」という長い名前の本である。ふとしたことから都立高校の野球部のマネージャーになってしまった川島みなみが主人公で、偶然に目にしたドラッカーの「マネジメント」を片手に野球部の改革と強化に取り組む青春ものである。野球部にとっての顧客とは、野球部とは何をするところか、目的意識はどうして醸成するかなどと、チームを変革していくプロセスが描かれている。

  ビシネスとはヒト、モノ、カネを限られた情報を元に効率的に組み合わせていくものであるが、状況に応じてどれが優先するかは変わってくる所に面白さがある。このことは、ビジネスに限らず、家庭、学校、役場、NPOなどすべてヒトが集まって何かをしている組織には共通している。従って、ドラッカー先生の思想は生きていくための処方箋でもある。

  最後に、これまでに、身につけてきたいくつかの言葉を並べておきたい。
・成功は一時的なもので、受け継ぐべきものではない。
・リーダーシップとは人のビジョンを高めることである。
・顧客は誰なのかを初めに考えるべきである。

岩崎夏海著「もし高校野球の女子マネージャーがドラッカーの『マネジメント』を読んだら」ダイヤモンド刊
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