偏差値の求め方

入試と偏差値

  入学試験のシーズンである。誰でも知っている偏差値であるが、以外と言うべきかどのようにして算出して、どういう意味を持っているか知らない人が殆どだ。例えば、或る科目で100点をとっても偏差値は100とはならない。統計的な分布の中で、最も基本的なものが正規分布であり、この分布を平均値Aがゼロで、標準偏差Dが1の分布に変換したものを標準正規分布と言う。この分布の基になる関数はガウス関数とか誤差関数と呼ばれている。これ以上は数学の話はここではしない。


  まず、ある生徒のテストの点数がXだった場合、偏差値Zは「Z=10×(X−A)÷D+50」で計算される。AとDはこのテストを受けた全員の得点から算出できる。テストの得点分布は、正規分布に従っているものとしている。生徒数が25名以上であれば、この仮定による誤りは数パーセント以下となる。そこで、偏差値の式にある「(X−A)÷D」という変換をして、この値を10倍して50を加えた分布は、平均値が50で標準偏差が10の分布となる。平均値の計算はできると思うが、標準偏差の計算は少し複雑だが、エクセルにはこれらを計算する関数がついている。



  ここで、データのバラツキの範囲を標準偏差の3倍以内とすると、殆どのデータは「50±3×10=20〜80」の間に収まることになる。20点より低い人、80点より高い人は計算により1000人中3人程度となる。これは品質管理では3シグマルールと呼ばれていて、管理の1つの基準としと使われて来た。1000個生産したら、3個ぐらいの不良品は許容するという考え方だ。つまり、99.7%は合格するという基準だ。競争の激しい現在では6シグマルールなどと言う考え方もある。
http://iiaoki.jugem.jp/
http://twitter.com/#!/goroh