急流を乗り切れる人

無為無策政府
   もうすぐ311から3カ月だ。それにしても政府がしたことは、4兆円規模の第一次補正予算を成立させたことぐらいしかない。それも執行が遅れている。3万戸の仮設住宅建設も予定の5月末には間に合わなかったし、お盆までかかるなどと言っている。2000億円近い義捐金に到っては、殆ど配布されていない。被災地では、もう待っていられないと、津波で流された跡地に工場を再建して仕事を始めている人たちも出てきた。

   政府が会議や委員会をたくさん作って、懸案事項を丸投げするから何も進まないのだ。復興構想会議は相変わらず議論ばかりで、具体的な答申は全くない。衆議院議員480人、参議院議員242人、合計722人もいる国会議員たちは何をしているのか。1人当たり国費を年間1億円も支給されているのだから、国難に際して身を呈して仕事をしてもいいと思う。何やら勉強会とか議員連盟とか会合を持っているみたいだが、仕事をしているふりをしているとしか見えない。


   「急流で馬を乗り換えるな」とか言うが、急流を乗り切れない馬では交換するのも仕方がない。政治空白とか言う人もいるが、国民は流れの中で立ち往生するわけにはいかない。首相交替は2日もあればできる。「誰に変わっても、現首相を下回る最低最悪の政治家はいない」と断言する政治評論家もいる。肝心の自民党総裁も、同じく指導力ゼロで党内をまとめきれない。幹事長に到っては相変わらず右顧左眄で何も決められない。とにかく内閣不信任案を早く上程して、可決するか、否決されても目を覚まさせないとだめだ。