確率的判断

常識を覆す確率

  40人が集まった。この中で生年月日が同じ人がいる確率はどれくらいだろうか。1年は365日もあるから、40人ではあまり確率は高くはないと想像できる。同じ人を探すのは難しそうだから、全く異なる確率を計算することにする。40人全員の誕生日が異なる確率を出せば、1から引くことで、誕生日が同じ人が少なくとも1組存在することになる。

 

  40人を50音順で並べて、1番目の人の誕生日は365日のうち1日、2番目の人はその日を除いた日だから、二人の誕生日が異なる確率は、(365/365)×(364/365)となる。この値は殆ど1に近いから、夫婦が同じ誕生日になることはないと言える。同じように考えて、40人まで計算して、それを1から引くと、同じ誕生日である確率が得られる。答えは下記の通りである。

1−(365/365)×(364/365)×・・・×(326/365)=0.89

となるから、ほぼ90%と高い確率で同じ生年月日の人がいる事になる。

   このように確率は時として常識を覆す場合もある。この問題は実際に学校などで確かめられていて、例えば、40人のクラスで3組、60人のクラスでは4組、80人のクラスで13組などとデータが出されている。先の計算に従うと、20人の場合では0.41、60人の場合では0.99となるから、必ず1組はあると思われる。