侵略戦争ではなかった

歴史問題とは何か
   中国の楊潔チ外相と韓国の金星煥外交通商相は国連総会出席のため訪問中の米ニューヨークで会談した。金氏は会談後「日本との歴史問題を国連の場で宣伝していく必要性で一致した」と述べ、中韓が協力して日本に圧力をかける方針で合意したという。ここでいう歴史問題と言うのは、日本が大二次大戦で中国と朝鮮に侵略して両国に甚大な被害を与えたと言うことだ。然しながら、繰り返し説明しているように、第二次大戦後の日本の戦後処理は、1951年サンフランシスコ講和条約国際法に基づいて決定し、賠償などすべて履行済みだ。更に、1965年には日韓基本条約、1972年には日中友好条約で、この両国にまたがる全ての過去は清算されている。

   その後も、中国にはODAなどで総額5兆円もの無償有償のカネをつい最近まで与えてきた。これについて中国政府は発表していないから知っている国民は少ない。だから日本へ感謝する人もいない。韓国にも、円借款だけで50兆円、鉄や車では多くの技術援助を惜しんではきていない。これらは、すべて日本側の好意によるもので、この上、何を要求しようと言うのだろうか。また、先の戦争をすべて日本の侵略戦争として、一方的に日本を悪ものと決めつけることが中韓の常套手段となってきている。

   1868年の明治維新以降、1894年清国、1904年露西亜、1940年米国と戦った。いずれも相手は大国で日本が好んで積極的に戦う相手ではなかった。朝鮮は清の属国で口を出すなと言って、日本に圧力をかけた。ロシアは満州を支配して日本に迫る勢いだった。いずれも、そのまま放置すれば、日本は大国に蹂躙されてしまう瀬戸際に立たされていた。だから、これら三つの戦いは、侵略戦争ではなくて自衛のための闘いであった。

   米国に対しての戦いについても同じことが言える。1940年11月26日のハル・ノートが米国の最後通牒だった。この作成者はホワイト次官補で、ソ連の息がかかっていて米軍が早く日本に仕掛ける狙いを持っていた。1951年5月3日にマッカーサーアメリカ上院で、太平洋戦争について、日本は侵略戦争をしたのではなく「従って、日本は自存自衛のために戦った」と発言している。従っての前にくる内容は東條宣誓供述書と同じものだ。そして9月のサンフランシスコ講和条約を急がせた。前年6月に起きた朝鮮戦争で日本の力を活用したかったからだ。