ドイツでの脱脱原発の動き

ドイツでの脱原発の挫折
1.脱原発先進国のドイツでは、この6月に太陽光発電の買取り価格を3割引き下げ、買取り対象を制限した。脱原発では料金の上昇で悲鳴を上げ、脱脱原発へと舵を切りだした。日本では脱原発を唱えないと票が掴めないから、皆、脱原発を言う異常現象が起きている。ドイツ脱原発の実情を知るべきだ。

2.2000年に太陽光や風力の再生可能エネを高値で買取る制度が導入されてから、電気料金は2倍になった。これで製造業は生産拠点を国外へ移す事で失業率が上昇した。さらに、発電関連産業が増加するとの読みもあったが、中国製などの安価な太陽光パネルが入り、ドイツメーカーは駆逐された。さすがのドイツも脱原発では無理だと分かってきた。

3.現在、日本に輸入される石油とLNGの9割がホルムズ海峡を通過してくる。日本に備蓄が半年分あると言うが、この海峡が封鎖されたら日本の息の根が止まる。日本が原発を停止して以来、ますますこれらの化石燃料への需要が高まり、価格が高騰し、ジャパンプレミアムと言われている状況だ。

4.このため国際収支も赤字になっている。これはすべて電気料金の値上げとなって国民負担にのしかかってくる。製造業は海外へ逃避し、失業率も増加する。脱原発を掲げないと票が取れないが、有権者はもっと賢くなるべきだ。自分で自分のクビを絞める事はない。炭酸ガス排出量は減るどころか増加だ。2020年までに25%温室効果ガス削減等はできるわけがない。