47士

討ち入りの日
1. 今日14日は赤穂浪士の討ち入りの日だ。芝居や映画などでお馴染みの話を誰でもが知っている。さまざまな場面は殆ど創作であり史実とは程遠いことも知っておくべきだ。それだからといって、芝居の価値が減るものではない。日本人の心にしみる名作には間違いはない。歴史は殆ど後に創作されている事も知るべきだ。


2.浅野藩主が吉良上野介にいじめられて宮中で傷つけたことになっているが、浅野にはもともと心の病があり、発作的に暴挙に及んだだけだ。戯作者たちは、畳替え、服装、賄賂、塩田など様々ないじめの原因を作り出して劇的効果を狙った。上野介にしてみれば、どうして浅野に襲われたのか死ぬまで首をひねっていた事だろう。

3.浅野夫人や大石内蔵助と夫人にまつわる話も殆ど芝居用で劇的効果を狙ったものだ。義士たちには主君の仇討にかこつけた武士の一分で、恰好をつけたかったのだ。時の幕府もこれを利用して、元禄末期で乱れた世相を正すために武士の権威を取り戻したかった。47士は見事に目的を達成したが、幕府にも利用された。日本書紀をあげるまでもなく、歴史的な事実は様々な目的で作りかえられてきている。逆に言うと、いくらでも改竄できることになる。