ケータイ小説

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ケータイ小説の爆発
 単行本フィクション部門ではベスト10のうち、ケータイ小説が5冊も占めている。この人気で中高生の活字離れを食い止めることが出来るのかというと、必ずしもそうはいかないようだ。ケータイ小説の読者は身の回りの恋愛話しとか自分に共感できる身近なことにしか興味を示さないからである。新聞の社説とか、ドストエフスキーなどの重厚な小説には見向きもしないという。文部科学省の調査でも、1ヶ月に1冊も本を読まない割合は中学3年生で15%、高校3年生で25%、大学生では30%で、若者の知的好奇心の低下はかなり深刻のようである。


 要するにケータイ小説と言うのは、簡単な文章の会話体で難しい単語は出てこない単なる日常会話の延長上にあるようなものだ。

 ベッドで本の代わりに携帯電話をもち、サイトに接続して読むものだから、深夜になるとアクセス数が急増する。ケータイ小説サイトのひとつである「魔法の図書館」だけでも、70万タイトルの小説が掲載されているということは、それだけの親指作者がいることになる。

 単行本になっている「恋空」とか「クリアネス」は何十万部も売れているそうである。それでも、この中から未来の偉大なる作家が誕生することに期待したい。