新人材バンクという新組織

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新人材バンクという新たな組織
　公務員の天下りと言うのはこれまでは、その存在を誰もが知っていたが、公の制度ではなく陰でコソコソとしていたはずである。今回、この裏の仕組みが国の機関として公の制度になり、大手を振って堂々と天下りできることになった。

　
　民間企業の９９％を占める中小の会社５００万社ではこのような天下りなどはありえないことであるから、日本はやはりお役人天国である実態をあからさまにした制度ともいえる。公務員だけはこのような政府機関で退職後の面倒を見てもらうことは、極めて不公平の謗りを免れないことだ。

　発端は公務員がそれまでの職務に関連するところへ再就職して、その企業に有利なように顔を利かせて利益誘導する仕組みを断絶することであった。しかしながら、この制度を通しても、土木関係の企業が文部科学省からの天下りを受けいれるはずはない。

　だから、本気になって癒着や談合を廃絶することを考えるのであれば、天下りを法律で完全に禁止する以外にはない。当初の趣旨を実現することは、実に簡単なことではないであろうか。