シンクライアント

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シン・クライアント
 ハードディスク(HD)などの記憶装置を内蔵しないパソコンを組織内に導入するシステムをシン・クライアント(Thin client)と呼ぶ。狙いは企業や団体などで個人情報の漏洩を防ぐことである。個々のパソコンにはHDなどの記憶装置を持たずに、別のところにあるサーバーに情報を記録するシステムで、手元にはサーバー接続端末、モニター、キーボードがあることには変わりはない。

Thin Client

 この考え方そのものは1990年中ごろに米国で出されたもので、この普及には高速大容量通信ブロードバンドの発達が必要であった。ソフトもすべてサーバー上のものが利用できるので、ここのソフト購入費用は省略できる。ウイルス更新ソフトもサーバーだけで完了するし、HDを持たないから故障も少なくなる。

 初期導入費用は通常のパソコンよりも高くなるが、維持費用が安くなり、消費電力もパソコンの4割程度で、熱の発生も少なく、当初の3年間でトータル費用はすべてPCを導入した場合の6割程度に抑えることができる。すでに導入しているところは多いが、さらにこれから企業や団体に普及していく。

このシステムはネットワークなしには作動しないので、大規模な通信障害が起きると不能になることから、バックアップのために、これまでのパソコンシステムも残しておかなければならない。