社会保険庁システム老朽化

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社会保険庁システムの老朽化
 コンピュータを使ったシステムは導入当初は、その当時としては最先端のハードとソフトで構成されているもので、それ以上のものはない。ところが、ハードもソフトも毎年、想像を絶する速度で進歩発展をしていくのだから、一度導入したシステムに、手を入れなければ、そのまま時代に取り残されていってしまう。社会保険事務所のシステム障害の原因を「ホストコンピューターのプログラムミス」なんて言い訳していが、年金記録が詰まったオンラインシステムが時代遅れの代物であることは分かっている。


 20年前に開発された旧式をいまだに使い続けている『レガシーシステム』と呼ばれるもので、巨大なホストコンピューターを軸に専用線網で端末を結んでいる。パソコンとインターネット技術を駆使した『オープンシステム』が主流の時代では骨董品とも呼ばれている。現在、大手保険会社のシステム経費はせいぜい200億円なのに、社保庁の今年度予算は1400億円と7倍に近い。

 しかも、社保庁システム開発と管理をほぼ全面的に「NTTデータ」1社と随意契約で委託している。NTTデータへの支払いは毎年800億円で、NTTデータ全体の売上高の約10%を占め、過去20年間の累積契約額は1兆円を突破する。この会社へは正体不明の関連会社を含め、少なくとも11人の年金官僚が天下っている。癒着は明らかだし、再びシステム障害が起きることが予想されている。