繁華街の危険

http://iiaoki.jugem.jp/

繁華街の危険
 新宿では上からは看板落下、渋谷では下からはガス爆発、のんびりと東京の繁華街をぶらつくわけにはいかなくなってきた。新宿の繁華街で看板が落下して、通りかかった女性(28)が下敷きになり重傷を負った事件は他人事ではない。いつ落ちてもおかしくない管理不十分の看板は国内にゴマンとあるという。建築確認や定期点検が義務づけられている看板は、高さが4メートル以上のものである。管理者は6カ月から1年に1度、検査資格者に点検を依頼して、結果を特定行政庁に報告しなければならない。これを怠れば、100万円以下の罰金である。

 それ以外の看板や外装材などは、建築基準法が準用されないので、検査の義務はないという。高さが4メートルに満たなければ、長さが何メートルあろうが、重さが何トンあろうが、点検も補修もいらないわけである。今回落ちた看板も、長さは5メートルあったものの、高さは1.5メートルだから対象外であるが、それでも十分に凶器と化した。国交省は、検査が義務づけられている看板の数さえ、多すぎて把握していない。新宿で落ちた程度の看板なんて、いくらでもあり、それが暴風や地震がなくてもある日、突然降ってくる恐ろしい町となってきた。

 NYのインフラもかなり老朽化していて、ある日、突如として水道管が破裂して付近一帯の道路が水没したり、古いビルが崩れて倒壊したりするニュースをよく聞いたものである。イーストリバーにかかる橋は、大きなものでは全部で5本あり、なかでも、ルーズベルト島のところにあるクイーンズボロ橋はいつ崩れるかわからないから、ここは通るなと言われていた。東京はそこまでは老朽化してはいないが、あと50年たてば、NY並みになっていくであろう。メインテナンスへの配慮は忘れてはいけない。