沖縄返還密約

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沖縄返還密約
 沖縄の祖国復帰からすでに35年たった。集団自決の教科書問題に続いて、核密約の存在が米国の公文書から明らかにされた。当時のキッシンジャー大統領補佐官ニクソン大統領あてに書いたメモなどで、核密約を明示した交渉当事者の公文書が発見された。メモの表題は「沖縄返還後の米国の核持ち込みと繊維問題に関する日本との秘密交渉」である。この中で、キッシンジャー補佐官は「沖縄への核兵器持ち込みに関する秘密の日米合意に伴う佐藤首相と大統領の台本となるべきゲームプランだ」と説明している。密約を意味する「共同声明の秘密議事録」という表現も使用されている。
 
 この問題についての密約説は返還後も、関係者の間では流されていた。当時の佐藤首相は沖縄返還のためなら何でものむ覚悟で対処していたが、冷戦時の米国の内情から核兵器については密約をのまざるおえなかったのであろう。1967年には日本は非核三原則を宣言して核兵器を日本に持ち込ませない立場を明確にしている。

 冷戦終了後の90年代以降では、平時には米国艦船に核兵器を搭載しない方針に転換しているから、現在は核兵器が日本に持ち込まれることはない。「ないものはない。日本政府はそなな文書を持っていない。だから何ともいえない」と言うのが外務省の姿勢であるが、いつまでもこのような子供だましを続けるわけにも行かないであろう。