拉致日本人はいない

http://iiaoki.jugem.jp/

拉致日本人はいない
 外交問題で重要な事項を電話で依頼したとは、新首相の外交センスを疑わざるおえない。南北首脳会談の前に首相は韓国の大統領に電話で「拉致問題の解決に協力を得たい」と要請して、これで拉致についての有効な手を打ったつもりでいたという。その結果、北の独裁者から返ってきた言葉が表題のものとなった。まさに、北からの拉致終結宣言である。これほど日本にとっては重要課題を他国の大統領に丸投げしたわが国の首相の大失態である。


北の独裁者も日本からの直接の質問ではないから、反論される恐れがないので、これ幸いとばかり終わったことと宣言してしまった。あの人は風采からは想像できないくらい、そこのあたりのセンスが抜群に優れているように思う。小泉訪朝のときにも、日朝共同宣言から巧妙に拉致のことを外してしまった。

 これで、日本政府は反論すらできないままに、拉致についての取っ掛かりすら失ってしまった。北の独裁者は嘘つきと言えば、韓国の大統領まで、簡単に将軍様に騙された人ということになり、それすら言えなくなってしまったのである。首相は所信表明演説でも「すべての拉致被害者の帰国を実現」などと言っていたが、自らかすかな糸口まで絶ってしまった。このまま、米国がテロ支援国家の指定解除の約束を履行したならば、北の体制が崩壊するまで、拉致問題は闇の中に葬られてしまうこととなる。