検索サイト

検索サイトの発展
 検索searchといえばyahooとgoogleで世界を二分しているような状況にあるので、いまさら新たな参入を企ててもビジネスチャンスはないと思われている。それでも、日本やEUでは、この先、何でもアメリカ製の検索サイトに牛耳られてしまうことは政治的にも経済的にも愉快なことではないと思っている人も多い。
 
「検索技術は成熟したとは思ってはいない。検索にはまだ革新の余地があり、当社の可能性は大きい」と強調して、現在、検索のニッチを見つけて発展し始めている検索サイトがある。1997年の創業で大手二社と同様に検索サイトを運営していたが、本道では道を譲り、企業内サイト向け検索という新たな領域で脚光を浴び始めているノルウェーのファーストサーチ--トランスファー(FS&T)社である。

 ロボット検索で道を開いたグーグル社は世界中の存在するすべてのサイトをロボットが訪問して、大量の情報を自動的に収集する仕組みである。この方法の死角は一つの組織内での検索を効率的に目的のサイトを見出す技術にある。勿論、このような一つの企業内検索についてもグーグルはある方式を提案しているが、あまり普及はしていない。このニッチに集中して検索システムを開発したのがFS&T社であり、すでに、世界ではIBM、デル、など約4000社で採用されているというし、日本でも、旅行、ホテル、楽天などのネット企業などがこの技術を採用している。

 インターネットの世界では、まだまだモバイル機器などハード関連の進歩が加速されてきているし、それに伴いソフト技術もさまざまな可能性が予想されているので、知恵と技術の先進性を切磋琢磨することで、新たなメインストリームを構築することもありうるので、次々と日本からも挑戦者が出てきて欲しいものだ。