改革は進めども

改革は進めども
 --痛みに耐えろ」とか「改革なくして成長なし」と叫び続けて、、平均3.0--の経済成長を07--11年度で毎年達成して、14.3兆円の歳出を削減するというのが、小泉・竹中ラインの政府の「骨太の方針2006」だったはずである。これぞバラ色の成長路線で、大多数の国民もしょうがないかなと思っていた。そして、道路公団民営化、三位一体改革社会保障改革、そして政治生命をかけた郵政民営化改革とシナリオどおりに進んできた。
 
 ところが、改革はこの10月に最大の郵政民営化がスタートしているし、年月とともに他の改革も進んできているが、いっこうに成長率は伸びていかないことが数値として表れてきている。直近のこの4--6月期の名目成長率は年率換算で、プラスどころか、マイナスの0.7--と発表されている。

 そこで、早速に経済財政諮問会議では、煙幕を張り出し始めた。3.0--ではなくて平均2.2--成長になると、6.6兆円の増税が必要になるとの試算が出されている。こんないい加減なことを黙って見過ごしていいのだろうか。3.0--の経済成長率は構造改革の果実として期待されるから、国民は痛みに耐えてきたはずである。

 骨太の方針では、さらに、消費税のアップなしで2011年にはプライマリーバランスの黒字化は可能であると竹中先生は大見得を切ったいたはずだ。アメリカからの要請で、改革という美名の下で、出てきた成果は経済成長率は嘘パッチで、国民への痛みだけが本物だったということになりかかっている。

 その挙句に、消費税を最大で17--にまで引き上げないと、増大する社会保障費を負担できなくなるとの内閣府の試算まで出てきた。新首相は堂々と「消費税を上げないで頑張ることで果たしていいのか」などと啖呵を切っている始末だ。財政再建はえせ改革に頼らなくても時間をかけて地道に努力すれば達成できたはずである。小泉改革は成長達成どころか痛みだけが残ってしまったということになるのではないかと恐れる。
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