どうでも委員会

どうでも委員会
 前内閣が始めた会議が1年間でなんと大小70以上もある。法律的な根拠のある審議会と違って、あくまでも内閣の私的な委員会だから首相の話し相手程度のものばかりで、政権を励ますサロンみたいなものだった。メンバーの人選もいい加減なもので、内閣にゴマをする御用学者や御用経営者の集まりで、なかには3つ4つと声がかかれば安請け合いで委員になり、会議を渡り歩いて暇な学者もいたという。
 
 問題はカネなしで会議が開かれるわけではなく、委員には交通費と日当が支給されるので、この1年間でこれらの有識者会議に使われた国費が総額5億円強ということである。委員の報酬は法律で規定されているが、これによると1日35000円も支給されることになっている。

 70の委員会で平均して10人の委員がいるとして、1年間に10回会合を開催すれば、日当だけで2億5000万円になり、これに、交通費や東京以外の委員にはグリーン車代と時にはホテル代まで必要となるケースもあり、すべて合わせると5億円を超えていると試算されている。

 美しい国作りの委員会では、事務所まで借りて職員まで使っていたので、たった2回の会議を開いただけで5000万円も使ったという。会議といっても、ほとんどの場合、予め担当する委員会を管轄する役所の大学を出たての役人が資料を準備し、席に着くと机の前にその資料が置いてある。そして、資料を作成した役人は後ろのテーブルに控えていて、委員たちにご説明申し上げるというものである。前首相の早期退陣で、税金を使っただけで、やはり「どうでもいいんかい」ということになったしまった。 
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