電池を制する者は未来を制する

電池を制するものは未来を制する
 ガソリン価格がリッター150円を超えたので、今後ますます自動車動力源として他のエネルギーへの代替が加速されていく。アルコール系のバイオ燃料と電気エネルギーの二つの方向がある。前者はガソリンエンジンの延長上にあるからあまり技術開発要素はない。後者については、自動車会社はもとより、電気会社および化学会社を中心として、技術開発の熾烈な競争と先陣争いが始まっている。
 
 究極の電池は水素と酸素からなる燃料電池であるが、すでに試作車の段階は終了して、実用化へ向けての開発が進んでいる。ホンダでは来年には米国で燃料電池車のリースを開始すると発表している。携帯電話など様々なモバイル機器の電源としては、リチウムイオン電池が主流であるが、小型の燃料電池はすでに試作の段階を終えて商品化が急がれている。完成すればかなり充電の手間から解放されることになる。

 ガソリンと電池の双方を使ったハイブリド車はトヨタプリウスで先陣を切ったが、欧米の各社も追随して次世代の開発競争に鎬--しのぎ--を削っている。プリウスの電池は現在の水素ニッケルタイプからより軽量で高容量のコバルト系リチウムイオン型に切り替える予定が遅れている。コバルトの安全性とコストの懸念があるので、蓄電容量では多少劣るがマンガン系への転換が進んでいる。

 工場、ビル、アパートなどに使われる大規模蓄電用としてはナトリウム・硫黄(NAS)系がメインテナンスフリーを売りものとして開発されているが、小型化が可能になれば自動車にも有望視されている。環境対策の切り札としての太陽電池では、シャープ、京セラなどの日本のメーカーの世界におけるシェアは40%であり、日本の太陽光発電システムを導入している世帯数は過去5年で3倍の6.5万世帯となっている。

最近、ホンダがこの事業に参入して熊本に子会社を設立した。太陽電池宇宙線により発電効率が劣化するが、熱により自己修復する機能も発見されているので、半永久的に宇宙空間で使用できるものも開発されてきている。
http://iiaoki.jugem.jp/