謹賀新年

謹賀新年
 「猪突猛進」から「窮鼠猫をかむ」年に変わった。本当は何も変化していないのであるが、子供のころからの習慣で、元日になると不思議なことに何かが変わったような気分になれる。年をとると1年というサイクルが時間的空間的に収縮して、何かあちらの世界へ急がされているようの気がするのは管理人だけであろうか。
 
 そういえばアテネでのオリンピックがあったのも、ついこの間のような気もしているが、8月8日には北京五輪が開催される。東京五輪が1964年、ソウル五輪が1988年に続いて3度目のアジアでのオリンピックである。ちょうど20年から24年サイクルでアジアでの開催となっている。この法則によれば次回のアジアでの開催は早くて2028年ということになり、2016年の東京五輪はほとんど不可能であることがわかる。開催地決定はまだ北京の余韻が冷めやらぬ2009年の秋のIOC総会であるから、このことからも無理なことがわかる。

 今年は北京五輪以外にも、6月の洞爺湖サミット、11月の米国大統領選挙など国際的に重要なイベントが並んでいる。2001年9月の米国同時多発テロから6年が過ぎても、いまだに解決の糸口すら見つかっていない、見えない敵というテロとの戦いというのには、そもそも武力での解決の手段は限られていることが判明してきた。

 米国は今年の大統領選挙をいい機会として、武力以外の別の手段を模索していくべき時が来ていると思う。これにはまず巨大な軍事複合産業の静かな解体を米国もロシアも進めていかなければならない。

 どこかの国が核ミサイルを発射させたとしても、最初に引き金を引いた国も生き残れる確率は極めて低い。だから核ミサイルは使用されないと思う。地球誕生の歴史から考えると、これまでの人類の歴史などはほんの一瞬の時間である。だから、いずれ人類はこの地球から滅亡していく運命にあるにしても、核ミサイルで滅亡を早めることもない。宇宙船地球号の乗客の皆さん、共存共栄のための叡智を出していこう。

 雑誌や新聞の記事からは、今年は決して安穏な年になるとは予想されていない。経済について最悪の数値を拾ってみると、あてにはならないが、平均株価は13000円、平均物価上昇30--、賃金10--低下、1ドルは60円などとある。国際関係では、米中接近、米朝国交正常化で日本の孤立化が深まるなどとあまり明るくはない。文化的には鬱--うつ--の時代などと言われているが、せめて古典などに親しみ瞑想を深めていきたい。
http://iiaoki.jugem.jp/