受験生争奪戦争

受験生争奪戦争
 18歳人口はピーク時の1992年に205万人だったが、今年は125万人にまで落ち込み、大学側の学生争奪戦争にますます拍車がかかってきた。マンモス大学は一度の試験で複数の学部が受験できる全学部統一入試を導入して、志願者をかき集めている。志願者数10万人を超える大学は早大、明大、関西大の3校だけであり、このラインを目指してマンモス私大の競争が一段と激しくなる。


 そうなると、定員割れを起こす弱小私立大学がますます増加していく。昨年度の統計によると、志願者総数302万人のうち、ほぼ半数は上位20校に集中している。地方、小規模および歴史の浅い私大は存亡の危機に立たされている。

 本来、入試はその大学の教育理念にふさわしい学生を選抜するなどと、お高くとまっていると、多くの大学は経営危機になるから、教育理念などは放り出して、ひたすら受験生集めに鋭意専心しているのが現状である。私立大学の経営について経営判断が報告されている。

 それによると、全国520の大学を運営する法人のうち、20%に相当する100法人にB ランクの黄色信号が出されている。さらに、いつ破綻してもおかしくない状態のB4ランクには4年制大学が9法人、短大では6法人が認定された。この定義はキャッシュフローが赤字で外部負債が大きいというものである。

歴史の浅い、小規模の私立大学が生き残るすべは、何か特徴のある分野に限定して、他では得られにくいキャリキュラムをそろえて、社会に受け入れられる学生を送り出すことしかありえない。
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