利権顔とは

利権顔とは
 民主党菅直人代表代行が先日のテレビ朝日番組で「自民党の道路族議員国土交通省にとって巨大利権ですからね。古賀さんとか二階さんとか、顔を見るからに、この利権だけは放さないという決意が表れている」と発言した。道路財源問題に絡み、自民党古賀誠選対委員長と二階俊博総務会長を痛烈に批判している。これに対して二階氏は記者会見で「明らかに名誉棄損だ。法的措置も考える」と怒りを表した。自民党としては「党を代表する顔に泥を塗られた」として、菅氏に謝罪と訂正を求めている。
 
 これに先立ち菅直氏は福岡県八女市上陽町の山間部に架かる「朧--おぼろ--大橋」を視察した。この橋の関連事業費は約90億円で、多くが道路特定財源から出されている。菅氏は、橋の通行量の少なさや橋の先で道路が通行止めになってしまうことなどを挙げ、道路特定財源の使い方に疑問を投げかけた。

 朧大橋は長さ293メートル、高さ70メートルのコンクリートアーチ橋で、隣接する久留米市へのアクセス改善などを目的に02年3月、県が国の補助を受けて、完成させた。しかし、集落につながる道路が未完成で、久留米側から橋を渡って道路を進むとしばらくして行き止まりになっている。八女市自民党古賀誠選対委員長の地元で、朧大橋は別名まこと橋などと呼ばれている。この視察で菅氏は「これだけのお金をかけてこの通行量。果たして役立っていると言えるのか」と述べている。古賀氏は「道路族と呼ばれることに誇りを持っている」と述べて、開き直っている。

 道路特定財源田中角栄氏が地元である新潟の道路開発のために作りだしたものである。もともとは一般道路の舗装や整備のためのものであったが、自動車の普及とともに財源が巨大になり高速道路の建設促進に利用されていった。道路建設以外にも、次々と天下り組織として、多数の関連する財団や独立行政法人がつくられていった。たとえば、年間予算25億円の道路保全技術センターや、予算35億円の交通安全環境研究所などが存在している。
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