市場主義とは

市場主義とは何か
 市場主義は新参者や新産業の新規参入を容易にして、経済の新陳代謝を活性化させることで、これにより資本主義経済により産み出されるパイは拡大していく。できるだけ規制を撤廃して、神の手に委ねることで市場の公正さが保たれる。時には株価が騰貴したり暴落したりすることもあるが、公正なゲームが展開されると自然と成長路線を辿っていく。ところが産み出された成果の分配については、人の欲望に限りがないことから、神の手に任せると格差を生じることとなる。公正な市場主義とパイの分配が保障されたら、すべてはうまくいくはずである。
 
 規制撤廃と言いながら新たな枠組みを生み出したり、改革と称しながら別の逃げ道を作ったりして政治家も霞ヶ関もパイを多くすることにはあまり関心がないようだ。さらに分配に至っては派遣労働者など格差を生む方向にばかり指向して、公正なパイの分配とはほど遠いことになっている。

 偽装問題を御旗として、またまた新たな行政機関である消費者庁なる構想を霞が関は打ち上げている。これは、建築基準法の改訂と同じように、生産業者を規制でたたくことで終われば、パイはますます縮小するので、消費者保護とは名目だけで、業者と消費者にとって迷惑この上もないことにならないように祈っている。要は、公正なる市場主義でパイの拡大に貢献し、公平なるパイの配分で格差を是正していけるかどうかにポイントがある。
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