夢の架け橋

夢の架け橋
 無用の長物といわれる3本の本州四国連絡橋の借金1兆3000億円はガソリン税である道路特定財源で肩代わりされている。これに懲りずに、さらに淡路島から和歌山市を結ぶ全長11キロの紀淡海峡大橋は明石海峡大橋を抜いて世界最大となるビッグプロジェクトという。


 道路官僚の言いなりとなって、ムダ遣いを擁護してきた国土交通大臣の地元兵庫での壮大な道路計画が実現しつつある。この夢の架け橋の総工費は1兆円を超える採算性無視の計画である。淡路島の人口15万人であるが、かつて大阪湾を横断する3つのフェリーが運航していたのに、利用者が少なくすべて廃止となった。大橋が完成しても利用者は知れている。

 59兆円の国土形成計画が3月末にも閣議決定され、これは道路整備の憲法だから、この計画に従って道路整備が進められる。紀淡大橋以外にも東京湾をまたいで千葉と横須賀を結ぶ東京湾口道路など計6本の海峡横断道路の構想が含まれている。

 すでに94年度から調査費として総額77億円のガソリン税が使われ、毎年、億単位のカネを--財--海洋架橋・橋梁調査会などの天下り財団に渡してきた。お手盛りの調査であるから、結果はバラ色の試算で、完成したらすべてその地方の雇用者所得、GDPが大幅に押し上げられるというものばかりである。
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