世の中は春だが

世の中は春だが
 桜の開花を前にして、街に出ると卒業式帰りの大学を出たばかりの着飾った女性が目につく季節になった。4月からの社会人生活を夢見ながら、つかの間のフリータイムをエンジョイしてもらいたいと思っている。残すところ1週間足らずで、平成20年度会計年度に入る。国会も都議会も大きな問題に未だ決着を見ないまま、19年度末を迎えようとしている。


 日銀総裁は誰でも出来るようなポストであるが、空席では日本国として対外的には情けないことというべきだ。最大の問題はやはり道路特別会計に絡む暫定税率の廃止か維持のことであろう。公明党出身の国土交通大臣は国会の予算委員会の答弁で、官僚の準備した答案を読むばかりであり、自分の考えを述べるとすぐにボロを出してしまい頭を下げて謝罪することが多かった。

 副大臣に至っては、自身のホームページで「暫定税率というまやかしの方法」と撤廃を主張していたことを追及されて「考えが変わった」と説明する始末である。その上、委員長の言うことを聞かなかったので、予算委員会から追放されてしまった。

 昨年7月の参議院選挙で、公明党暫定税率の引き下げを公約としてマニフェストに掲げていた。「ユーザーの立場で自動車関係諸税を見直し、特に自動車重量税については、その財源が本来の道路整備事業に活用されていない現状にかんがみ、例えば、暫定税率の引き下げにより納税者に還元することや、その使途のあり方を検討するなど、見直します」と宣言している。

 しかも、これを作成した時には、現国交省大臣は公明党の幹事長としてマニフェスト作成の責任者だったはずである。衆議院参議院のねじれというが、自民党公明党の連立政権内部でもこのように政策のずれでねじれが出ている。激しい論戦も結構であるが、国民不在の論戦や実を結ばない論戦はご遠慮う願いたい。
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