後期高齢者医療制度

後期高齢者医療制度
 杜撰(ずさん)な年金記録の解明が進んでいないのに、この4月から後期高齢者医療制度が始まり、75歳以上の人は自動的に年金から何がしかの保険料が差し引かれることになっている。長寿は読んで字の如くおめでたいことであったはずであるが、今では後期高齢者という情けない役人言葉で片づけられてしまい、その上、保険料収入の貴重な財源とみられこととなった。


 現行の国民健康保険などの老人保健制度からこの制度へ移行する。保険料は被保険者が等しく払う均等割りと、年金などの収入に応じて支払う所得割りで構成されている。平均的な年金受給者(年額200万円)の年間保険料は75000円であるが、東京都の場合は対象者が120万人ほどであり、老人医療費はひとり当たり80万円で全国18位であるが、年金を含めた所得が全国平均の1.8倍となるので、平均保険料は10万円と試算されている。

 国は国民への支払いとなると、いい加減なことを平気でするが、保険料の取り立てや、税金の納付では情け容赦もない。これまでにも何回も指摘してきたが、会費制で成り立っているというか、黙っていても金の入ってくる公官庁、学協会、業界団体などは基本的に腐りやすい体質を備えている。いずれの組織も金の取り立てだけは確りとしているのも共通している。

*「老年学に学ぶ」山本思外里著 角川学芸ブックス
・人間の潜在能力は年をとっても再生や成長が可能で晩年はとりわけ創造的な時期
・老年期は人生の実りの収穫の時期
・素晴らしい人生の秋である老年期を愉しもう
http://iiaoki.jugem.jp/