求む日銀総裁

日銀総裁人事
 日銀総裁不在初日の東京株式市場では、相場は堅調な展開を見せている。皮肉なことに、平均株価は19日終値比で3日続伸した。米国株が急落後に持ち直した上、為替市場での落ち着きもでてきた。株式相場はとっくの昔に、この不在状態を予想して株価に反映してきているから後任が決まらなくても関係はない。
 
 だめだと分かっているのに、財務(旧大蔵)事務次官経験者カードで2連敗を喫した首相のリーダーシップ欠如や判断力のなさだけが目立ってしまった。また、のこのこと所信説明で役人の書いたメモを読み上げるために国会に出てくる候補もピエロみたいであわれであった。

 危機的な世界の金融市場で、迅速で大胆な政策対応ができないなどという声も聞かれるが、これまでに日銀総裁がG7などの国際舞台でリーダーシップを発揮してきたことなどないのであるから、先進国財務相中央銀行総裁会議でも国際的に期待されているわけではない。

 日本の首相は日銀総裁ポストすら決めることができないのか、というマイナスイメージを国際的に認知してしまった方が由々しきことであろう。英国の新聞では「求む:日銀総裁」などと大見出しで社説が掲載されている。

 財務官僚が日銀に落下してくることは好ましくはないとして、理想的な人材としては、優れたマクロ経済学者で、市場心理に通暁し、確かな説明のできる人物で、外交的センスもあり、有能な経営者としての力を併せ持った人材としている。どこかに眠っている人はいないだろうか。
Wanted:Bank of Japan governor
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