完全に消えた年金記録

完全に消えた記録
 先日、ミスター年金関係者の話を聞く機会があった。さすがに詳細に調査していて、その内容によると、厚労省ではまさにこれほどまでに、ひどいいい加減な仕事をしてきたものだと、寒心させられるものであった。保険料を納付したのに、社会保険庁の台帳やコンピュータには一切記録が残っていない、完全に消えてしまった年金記録の存在である。


 これまでの消えた年金5000万件は、宙に浮いているもので、何らかの記録の一部が残っていたものである。これについて3月末にはすべてその行方を明確にするとの約束を、先日政府は反故にしたばかりである。

 年金記録の訂正を申し出た受給者や加入者が保険料納付を証明する領収書や年金手帳を持っていたにも関わらず、社会保険庁のどこにも記録が存在しないケースが、昨年9月の時点で、すでに1500件を超えていたという。これこそ完全に消滅した年金なのどである。領収書などの記録があったからそれでも良かったが、普通は領収書を保存しているケースは稀である。

 記録の消滅は原台帳の紛失、入力記録漏れ、職員の着服などが原因とみられている。厚生労働省も政府も、宙に浮いた5000万件だけで、すべてことを終わらそうとしているが、年金問題の腐敗の根は深い。
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