わけがわからない

わけがわからない
 しおれた顔で「正直言って訳が分からないのです」とのボヤキは、国の最高指導者が言うべき言葉ではない。それを聞いた国民こそ訳が分からなくなってしまう。「安いガソリンで二酸化炭素の排出を助長していいのか。北海道洞爺湖サミットがあるのに、日本が値下げしたと胸を張って言えるのか」とも述べている。この発言は暫定税率について、本質のすり替えを二つ犯している。ひとつは暫定税率の撤廃が排出ガスの増大につながるという屁理屈と、もう一つは暫定的な税率を廃止するだけで、これを値下げとは言わない。
 
 今の内閣は国民の選挙で選ばれた内閣ではないから、訳が分からないのなら、即刻に解散して選挙で民意を問うべきであろう。解散どころか、内閣改造については「全く考えられない。外交日程もある」と明言しているが、支持率が低下していつ退任するか分からないような首相は外国からは信頼されないし相手にもされない。だからサミットが近づいているからこそ、外交問題よりも今は国内問題の解決の方が先であろう。

 総理大臣は個々の政策を語るのではなくて、国の方向や理念を語り、国民が安心して子供産み育てていけるような将来への展望やビジョンを語るべきである。政策を語って指導力を発揮したつもりであろうが、自民党の幹事長ですら「それは総理のお考えで党として承認しているものではない」と一蹴しているし、野党の民主党は歯牙にもかけていない。企業でも社長が総務課長みたいな発言をすれば、その企業は衰退する。
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