転がっても代表に

畳に転がっても代表に
 谷選手は小外刈りと巴投げで2度も畳に転がされた。それでも強化委員会で過去の実績から日本女子初となる5大会連続の夏季五輪代表に決まった。女子ではこの階級を含めた6階級の代表のうち、今大会の優勝者は52キロ級の中村選手だけという、誰が見ても不自然な選考結果であり、北京五輪へは嫌なムードとなってしまった。
 
 世界の柔道界は、今や日本は理事からも外され、柔道ではなく「JUDO」へと変わり、体重別とは言え力と上背のある欧州や中南米へと勝者が移って行っている。もちろんこの傾向は日本発のスポーツが世界で認められたことを示しているので、日本にとっては好ましいことである。

それだからこそ、世界選手権や五輪では圧倒的な力で勝つことが求められている。国内の代表選考会で畳にはった選手が代表に選ばれるようでは、世界に向かってはますますものが言えなくなってしまう。

負けて代表に選ばれた選手にも、そのような選考した委員会にとっても、金メダルへの負担が重くのしかかってしまった。選考会で勝っても代表を逃した選手にとっては、競技への情熱を奪ってしまうかもしれない恐れすらある。誰でも納得する代表選考基準を明確にすべき時が来ている。
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