地球の大きさと環境

地球の大きさと炭酸ガス
 日本が打ち上げた月探査衛星「かぐや」からの映像で、わが地球の姿を38万kmのかなたから目にすることができた。これを眺めて、あらためて宇宙に浮かぶ小さな星である地球を実感することができる。
 
 地球は赤道半径が6,378km、極半径が6,356kmで回転楕円体に近い形である。直径は約12,700kmであるから、これに円周率を掛けると地球の全周は40,000kmとなる。成田からNYまでほぼ12時間飛行すると約10,000kmのマイルエッジが付くから、ちょうど地球の直径に当たる距離を飛んだことになる。

 地球環境で問題となっている大気汚染のことであるが、地球を覆っている大気層は対流圏までは地表から10kmであるので、直径に対してはわずか0.001でしかない。要するに大気の層は薄皮まんじゅうに乗っている薄皮よりも薄いということとなる。

富士山の標高は3,776mであるが、ここまで登ると普通の人は空気の薄さで猛烈な頭痛を経験する。その高さでは水は60度Cで沸騰する。要するに人が普通に生活できる大気の層は高度3,000m程度なのだ。

 地表での空気の組成は酸素21%、窒素78%、炭酸ガス0.038%、その他0.062%である。18世紀中ごろにはじまった産業革命以前での炭酸ガス量は0.030%ということであり、1950年段階でも0.031%だったが、その後、急激に増加して現在のレベルになった。このまま放置すれば2015年には0.040%を越えるものと予想されている。薄皮饅頭の皮よりも薄い空気の層を大切にしなければならないことが分かると思う。
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