四川省地震

おから工事
 地震発生の5月12日の午後2時から72時間を迎える。倒壊物からの生存率は過去の大地震からの推測によると、初日から80%、30%、20%と下がり、これ以降は5%以下となる。つまり素早い救出が必須であるが、中国政府は国際救援隊の受け入れを拒否した。公開される画像では首相と軍隊の姿ばかりで、震災の生の姿はあまり見えてこなくて、災害実態の報道とはほど遠い感じである。
 
 日本での耐震偽装工事などという高度な技ではなくて、役人と建設工事人によるただひたすらの手抜き工事での建造物の破壊ばかりが目につく画像である。これを「おから(豆腐)工事」と中国では呼ぶようだ。役所の破壊よりも小中学校の倒壊が多い、と指摘する声が上がっていることがこのことを証明している。

 チベット騒動の痛手からいくばくもない時であるし、四川省少数民族の故郷であるから、救助よりも治安の確保を最優先としたのであろう。政府からのメディアへの通知は、世論を前向きに導き、党と政府の思いやりを被災者に伝えて、人心の安定を最優先にすべきという。人命よりも警備優先で庶民、特に少数民族の切り捨てという論理が見え隠れしている。五輪精神にもとる行為であろう。

**中国外務省は15日、四川大地震で道路事情などを理由に受け入れに難色を示していた国際救援隊などの人的援助に関して「日本からの緊急援助要員を受け入れる」と発表した。各国から申し出がある中で、日本は中国が人的援助受け入れを決定した最初の国となった。
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