人災と天災

人災と天災
 歴史は時に残酷なことを続けるものだ。チベット騒動という人災に続いて、チベットの隣の四川省では大地震という惨禍をもたらした。8月に控えた北京五輪に浮かれていた中国に衝撃を与えた。世界の各地で起きた聖火騒動もこれで終了した。「禍福は糾(あざな)える縄の如し」というように、この人災と天災を機会として中国は「災いを転じて福となす」政策を打ち出してもらいたいと思う。
 
 四川省地震が月曜日午後2時という学校の授業中に起きたことで、校舎倒壊による小中学生の被害が大きくなった。日本全国の小中学校での耐震化率は平均60%という。1995年1月の阪神淡路地震、2004年10月の新潟中越地震でも、学校の施設が被災者の収容所とされていたことを思うと、学童の保護だけでなく防災の要として、校舎の耐震化工事を急がなければならない。40%の校舎は震度6で倒壊の恐れがあると指摘されている。

 日本の陸地面積は地球全体の134億haのわずか0.3%にしかすぎないが、地球上で発生する震度7以上の地震の20%は日本で起きている。この数値は日本が地震大国と言われていることを裏付けている。首都直下型地震震度7以上のものは1855年11月安政江戸地震、1894年6月明治東京地震、1923年9月関東大震災以降では発生していない。

 「災害は忘れた頃にやってくる」と寺田虎彦先生が述べているように、日頃からの災害に対する心掛けが重要であろう。はやりの言葉で言えば、リスク・マネジメントということになる。地震予測は気象庁としては公式には出していないが、アマチュアがさまざまな方法で予測している。参考までにサイトを挙げておく。
地震予測情報
http://jisinyosoku.livedoor.biz/
http://www.geocities.co.jp/NatureLand/8896/9gatsu_matome.html
http://iiaoki.jugem.jp/